面会規制、徐々に緩和 テレビ通話導入の施設も【宇部】
新型コロナウイルスの新規感染者が減ったことを受け、面会規制を緩和する病院や福祉施設が増えている。感染防止を大前提に、家族に限り短時間だけ対応。ビデオ通話での面会を模索するケースもある。
宇部協立病院(五十目山町)は15日から、1人15分に限り面会を許可。玄関先で必ず体温チェックや問診を行い、2週間以内に県外への移動歴がある人や体調不良の人は断るようにしている。
兒玉隆事務長は「先月末に福岡県北九州市で集団感染が起こったため、慎重に再開時期を決めたが、県内で出れば、また中止を考える必要がある。ご家族の方が感染源になるという悲しい事態にならないように、スタッフ同士で連携して面会に対応する」と話す。
介護老人保健施設ぺあれんと(浜町2丁目)は、オンライン会議システム「ズーム」や「LINE」による面会を始めた。カメラ付きのパソコン越しに、利用者とその家族が顔を見ながら話せるようになった。
首都圏に住む家族と約2カ月ぶりの会話がかない、大喜びする利用者も。16日からは施設内での面会も条件付きで許可しているが、感染症の収束には時間がかかると見込まれるため、引き続きビデオ通話の利用を呼び掛ける方針だ。
県内の陽性者は3月4日に1例目が出て以降37人。5月末に近隣の北九州市門司区の病院に勤める下関在住の2人が感染したが、宇部市では4月中旬以降は確認されていない。