芸術・文化
2019年11月22日 14時08分  1面

「伝説のピアノ」復活へ ウィーン在住修復家の加藤さんが現状確認【宇部】

ピアノ内部の状態を確認する加藤さん(記念会館で)

 宇部市の記念会館に展示されているスタインウェイピアノを修復する「伝説のピアノ復活計画」が、2021年の市制100周年に向けて着々と進んでいる。21日にはオーストリア・ウィーン在住のピアノ修復家・加藤嘉尚さんが同会館を訪れ、来年2月に行われる本格的な修復作業に向けて保存状態を下見した。


 ピアノは、世界最高峰のメーカー「スタインウェイ&サンズ」によりドイツで製造されたもの。1923(大正12)年に宇部興産の創始者、渡辺祐策らが新川小に寄贈し、第2次世界大戦での空襲の戦火を逃れた後、同会館で開かれる国内外の一流アーティストらのコンサートで使用されていた。


 復活計画は、市制100周年に合わせ、市民の宝であるこのピアノを再び表舞台に送り出そうと、SAKI-DORIプロジェクト(真部尚志代表)により2012年に始動。年に1度のコンサートや学校、施設などで演奏会を開くなどして市民に呼び掛け、長年かけて修理資金を募ってきた。


 加藤さんは、復活計画に賛同・協力しているピアニスト碓井俊樹さんと親交がある、ピアノ修理・調律のスペシャリスト。スタインウェイは現在、一部の鍵盤の表面の象牙が剥がれるなど傷みが目立つ状態。加藤さんはピアノの一部を解体、内部の状態や構造を確認。「思ったより傷みがあるが、どう復元していくかはまだこれから。またきれいな音を奏で、多くの人が演奏を楽しめるようになれば」と話した。


 真部代表は「復活に向け、多くの人との縁があってここまできた。先人たちが残してくれた財産を、しっかりと次世代に伝えていきたい」と話した。

 

 

 

 

 

 

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