ペタンク普及に90歳が奮闘
幅広い年齢層が対等に競技を楽しむことができるフランス発祥の球技「ペタンク」を山陽小野田市の埴生校区で普及させている卒寿の女性がいる。上市の徳永シゲ子さん(90)。昨年4月に埴生公民館に開講したペタンク教室で講師を務め、地域住民に体を動かす楽しさを伝えている。
ペタンクは1チーム3人編成。6~10㍍先の黄色い標的球に向かって計6球を投げ、得点を競うゲーム。教室では本来の鉄球の代わりに、赤と青の皮革製ボールを使用。体が不自由な人も取り組めるニュースポーツ「ボッチャ」を融合している。
15日に20人が参加して初めて開催した大会では、競技の傍ら審判を担当。赤と青のうちわを掲げて標的に近い玉の色をジャッジし、大声援で会場を盛り上げた。参加者はうちわの色を確認しながら球を投げ、相手の球をはじくなどの頭脳戦を繰り広げた。
83歳で漁業や調理の仕事を引退した後、津布田でペタンクを知り、得点を競うスリルに夢中になった。埴生でも仲間を増やそうと一念発起し、公民館に掛け合って毎月3回の教室を開講。来館者や知人に受講を呼び掛け、70、80歳代の25人が集まった。
モットーは、気楽に楽しく。投てきは脳の活性、競技後のボール拾いは足腰を鍛えるのにいいと太鼓判を押す。カラオケや花作りにも熱心で、その元気の秘訣(ひけつ)は「みんなでペタンクをして、おしゃべりをして、しっかり食べること」と笑顔を見せた。