絶滅危惧のベッコウトンボ大幅に増加

絶滅の危機にある「ベッコウトンボ」の生息地として知られる山口市阿知須のきらら浜自然観察公園で、ベッコウトンボの個体数が大幅に増えている。19日に行われた個体数調査では、昨年の約5倍の274匹が確認され、2001年の調査開始以降、過去最多を記録した。生息条件を保つための池の水位調整などが奏功したとみられる。

環境省のレッドリストで、絶滅の危険性が極めて高い「絶滅危惧IA類」に指定されるベッコウトンボは、羽に三つの黒褐色斑があるのが特徴で、体長は約4センチ。1970年代までは全国の平地で広く観察されていたが、池沼の減少や環境の悪化により生息地が次々と消失し、現在では全国で5県でのみ確認されている。同園は、県ベッコウトンボ調査グループと協力しながら、トンボが出現する4月中旬から6月初旬にかけて10回程度個体数を数えて生息状況を把握し、保全に役立てている。過去10年では、2013年の7匹が最低で、10年の153匹が今年に次いで多かった。

同園レンジャーの渡辺徹さんによると、ここ数年は池や園内の環境に変化はないとし、「増加の要因は明確には分からない。水位調整が一つの要因と考えられるが、これから詳しく調査していきたい」と話す。
同園では今年から人の手で卵を採取し、成長したヤゴを自然に戻す人工増殖に取り組み、保護活動にいっそう力を入れていく。渡辺さんは「今後も注意深く調査していきたい。こんなに多くのベッコウトンボを見られる機会は少ないので、ぜひ観察しに来てほしい」と話していた。

同園の「春のトンボ観察会」は5月5日午前10時から開かれる。ベッコウトンボをはじめ、園内に生息する約10種類のトンボについて園内を歩きながら渡辺さんが解説する。参加無料。

カテゴリー:季節,環境2018年4月28日

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