図書館の蔵書896冊盗む、61歳男を追送検

水津容疑者が盗んだ本を確認する警察官(長門警察署で) 長門市立図書館から本を盗んだとして長門署が7月、窃盗の疑いで逮捕した宇部市則貞3丁目の無職、水津光賀容疑者(61)が、2004年以降に県内各地の図書館から896冊を盗んでいたことが、その後の捜査で分かった。被害総額は時価で200万円から500万円にのぼるとみられている。同署は4日、余罪2件を山口地検に追送検した。

同容疑者は7月18日、3月に長門市立図書館で日本最大の百科事典とされる「古事類苑」2冊(時価合計1万6000円相当)を盗んだ疑いで逮捕された。
家宅捜索では、自宅の6畳間に置かれた本棚などから百科事典や民俗書など1170冊が押収された。
捜査で896冊が県内15カ所の図書館から盗まれたものと判明。ほとんどの本の蔵書印はやすりで削られ、バーコードなどのシールも剥がされていた。
同署は、今年1月6日の午後2時ごろに山口市立阿知須図書館から盗まれた「日本の神々」8冊(時価合計4万1200円相当)と、同6月8日午後5時ごろに山陽小野田市立中央図書館から盗まれた「宇部市史」と「宇部郷土史」(時価合計5000円相当)を特定して4日に追送検した。
同容疑者は、逮捕されるまで勤めた会社で、営業マンとして県内を駆け回り、休み時間に各地の図書館で盗みを繰り返していた。
取り調べに対し「自分が読みたい本を手元に置いておきたかった」と供述しているが、全ての本のページ数は数十万㌻を超えていて、捜査関係者は「全部を読んだか分からない」と話した。
これまでに送検されたのは3件12冊。被害が確認された残る884冊は犯行日時が特定できず事件化は難しいため、同署は捜査を終結する方針。これ以外の274冊も図書館から盗まれた可能性があるという。
被害に遭った図書館は15カ所で、最多の187冊が盗まれた山陽小野田市立中央図書館の開初茂夫館長は「来館者の良心で成り立つのが図書館。本を盗むことは市民の財産を盗むこと。いわば、山陽小野田市の全世帯2万8000世帯に盗みに入ったのと同じくらい罪深い」と憤慨した。
宇部市立図書館では長門署に職員が出向き十数冊の蔵書は確認したが、特定できないものもあり、14日までの蔵書点検で、被害実態を確認する。

カテゴリー:事件・事故2012年9月5日

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