高齢者の徘徊、対策急務

高齢化に伴い年々増える徘徊(はいかい)行為。週に二、三回は宇部警察署には「おじいちゃん(おばあちゃん)がいなくなった」と相談が寄せられる。長時間になれば脱水症状、飢え、事故などの命にもかかわる。多くが認知症を患い、想像以上に離れた場所で見つかるケースもある。介護する家族にも限界があり、対策が必要になっている。

行方不明者の相談窓口となるのが生活安全課。連絡があると署員が捜査車両で出動。交番からパトカーが何台も来て捜索に加わり凶悪事件並みに展開する。
ほとんどがその日のうちに解決するが、足の衰えが少ない人は自宅から二十キロ以上離れた市外で見つかるケースもある。
永冨英孝課長は「今後件数が減ることはない」と話す。
家族が介護していても、一秒たりとも目を離さないことは現実的に不可能。何らかの手助けが必要になる。
行政が支援を行う自治体もある。福井県大野市は、介護する家族にGPS(全地球測位システム)機能付きの発信機を無料で貸し出す。位置情報提供時料金や警備会社の現場急行料金は自己負担だが、パソコンや携帯電話などで居場所が分かり、早期発見につながる。
宇部市でも支援策の研究は行われていたが、財政難の中で同様のサービスは難しいため、タクシー会社などに協力を仰いでいる。
また、認知症でもすべての判断能力が失われておらず、発信機を持つことを本人が嫌うことも考えられる。
特別養護老人ホームセンチュリー21施設長の久保章さんは「住民同士の助け合いに頼らざるを得ないが、地域のつながりが薄れる中では難しい面もある。対策はかなり根深い問題」と話した。

カテゴリー:事件・事故2010年7月30日

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