北朝鮮再調査決定で、38年前失踪の国広富子さん妹・文子さん心境

北朝鮮による拉致被害者や特定失踪者らについての再調査が決まったことを受けて30日、38年前に宇部市内で失踪した国広富子さん(当時24歳)の妹、文子さん(48)が上宇部の実家で取材に応じた。「どこまで期待していいか分からないが、元気な姉に会いたい」と、希望と不安が入り交じる複雑な心境を明かした。
安倍晋三首相は29日、北朝鮮と日本人被害者らの再調査で合意したと発表した。北朝鮮の特別調査委員会は今後3週間ほどで設置される見通し。調査は、政府が認定している拉致被害者にとどまらず拉致の疑いのある特定失踪者を含めて包括的に行われることになっており、文子さんは「やっと(特定失踪者の)姉たちのことが議題に上るようになった」と進展に期待を寄せる。
富子さんは1976年8月の午後8時すぎ、当時住んでいた恩田町5丁目のアパートから50㍍ほど離れた自動販売機までたばこを買いに出掛けたきり、行方が分からなくなった。特定失踪者問題調査会は「拉致濃厚」と判断している。
再会を願い続けていた母親の保子さんは11年前に他界。当時のことを覚えている人も徐々に少なくなってきた。文子さんは「私たちと同時に、拉致被害者も年を重ねていく。3週間後に調査が始まってすぐ結果が出ればいいが、これからどのくらい続くのだろうか」と焦りを募らせる。
日本側は北朝鮮の調査活動が確認された時点で、国連安全保障理事会の決議に基づく措置以外の独自の経済制裁を緩和することにしている。「調査には日本も積極的に介入して信頼性のある結果を出してほしい」と文子さん。他の特定失踪者に関しても「みんな無事に帰ってくることを願っている」と話した。

カテゴリー:事件・事故2014年5月31日

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