山口県内の医師不足ひとまず歯止め

今春卒業予定の医学生の希望研修先と受け入れ病院の組み合わせを決める「マッチング」で、県内の研修先15病院の希望者は、前年度の69人から82人へと大幅に増加し、臨床研修医制度を導入した2004年度以降、最高となることが明らかになった。自由に研修先を選べるため、研修医は都市部へ集中し、地方の医師不足を招くと懸念された同制度だが、山口大医学部や各病院、県挙げての研修医確保の努力が実り、ひとまず歯止めが掛かった形だ。

同大によると県内希望者は78人(03年度)、72人(04年度)、67人(05年度)、70人(06年度)、63人(07年度)、69人(08年度)、82人(09年度)。

定員に対する希望者の割合を示すマッチ率も、09年度は73・9%と08年度より21・2%の大幅アップ。制度導入後、08年度までは50%前後で推移しており、この1年で大きく改善した。

福田吉治・同大医学部教授(地域医療学)は、08年に同大医学部生と県内の研修医を対象に、研修に対するニーズや研修先を選択する理由を探る調査を実施。その結果、救急や初期医療技術の習得への要望が高かったほか、指導医の熱意が選択に左右することが明らかになった。

この結果などを踏まえ、県はさまざまな取り組みを実施。昨年、春から夏にかけ、医学生・研修医と研修先病院長との意見交換会や、救急・初期医療に重点を置いたセミナー、指導医向けセミナーを開催。東京などでの就職説明会に県ブースを設け、PRにも力を入れた。

福田教授は「学生は高給や都市部立地に引かれて病院を選ぶとは限らない。ニーズに合った指導体制を充実させ、職場の雰囲気を良くすることが重要になる」と話す。

初期臨床研修の2年を過ぎると、研修先から別の病院に移る事例も多い。研修後も定着するよう同大、県、県医師会、地域が連携して「臨床研修コンソーシアム」を昨年12月に発足。医師の養成と定着を組織的に取り組む。

カテゴリー:その他の話題2010年1月22日

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