船木で極わせ種の古代米稲刈り

収穫作業に精を出す縄田さん(船木新町で)

神功皇后伝説を今に伝える古代米の極わせ種、早米(そうまい)の収穫が、宇部市船木新町の田園で始まった。船木総鎮守・岡崎八幡宮(宇津見光則宮司)のお神酒に使われる酒米。成長が早く、稲穂の長さは通常の稲の倍近くある。

大阪市の住吉大社には「皇后、米の作り方を習い帰らる」と故事が伝わっている。神功皇后は14代仲哀天皇のきさきで、仲哀天皇が亡くなられた後、朝鮮半島に出兵するなど201~269年まで政事を執り行ったとされる。
岡崎八幡宮のように清酒醸造を許されている神社は全国でも4社しかない。もともとは、守護大名だった大内義弘が1396年に同宮に神田を寄付。毎年旧暦の2月に苗を植え、6月中に収穫。戦前までは年2回醸造していた。
現在は年1回だけの醸造で、米作りは縄田全甫さん(69)が約2㌃の田で請け負っている。田植えは5月中旬だが、盆すぎには収穫。苗を植える時に除草剤をまく程度で、農薬や肥料は使っていない。
他の稲より早く実るため、穂が実る時期はスズメたちに狙われないように網で保護。それでも小さな網の目をくぐって来るスズメがおり「病気もなく、熱害もどうにかしのげたが、だいぶ食べられてしまった」と苦労をかみしめる。
酒造りは9月下旬から宇津見宮司が自ら仕込む。宇津見家に代々口伝えで継承されてきた室町時代からの製法で、酒酵母ではなく、生米と炊いた米を1週間ほど水に漬けて得た乳酸菌を用いる。酒米の出来具合や気候で毎年味は異なり、辛ければ「おとこ酒」、甘ければ「おなご酒」と称す。
本来は11月の新嘗祭(にいなめさい)で白酒(しろき)として出されていたものだが、10月の秋季大祭でも参拝者に振る舞われている。

カテゴリー:その他の話題2013年8月20日

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