枕流亭の移築工事始まる

onodahikiie.jpg 安土桃山時代に豊臣秀吉が立ち寄ったという逸話が残る厚狭川沿いにある「枕流(ちんりゅう)亭」の移築工事が26日から始まった。曳(ひ)き家と呼ばれる工法で建物全体を移動させており、地域住民や道行く人が足を止めて工事の様子を見守る姿も見られる。

枕流亭は、旧国道2号の厚狭大橋と鴨橋に挟まれた厚狭川左岸にある木造平屋建ての建物。造り酒屋を営んでいた大庄屋の枝村家の離れ屋敷で、山陽町史には、秀吉が1592年の朝鮮出兵の際に立ち寄り、同家の造り酒を賞美し「霞海」と命名したとの記述がある。
2010年7月の厚狭川豪雨水害後、県は国の激甚災害対策特別事業として、鴨橋の架け替えならびに鴨橋周辺の川幅の拡幅に着手。枕流亭も拡幅部分にあたるため、その存続が危ぶまれていたが、県と市内在住の家主との交渉により、移築保存が決まった。
移築先は敷地内の川の拡幅にかからない場所で、建っていた所から北東方向に約40メートルの位置。工事は昨年10月にスタートし、コンクリート製の新たな基礎部分は既に完成。年明けから移動させるためのレール設置が始まり、移動初日の26日は北側に約15㍍ほど動かされた。北東側に移動方向が変わるところからは、まだレールが敷かれていないが、今週末までに新たな基礎部分まで移動が完了する予定という。
作業を見守っていた地域住民の中には、ビデオカメラで様子を撮影する人も。川の対岸に住む女性は「意外と簡単に動かせるのね」と昔ながらの工法に感心していた。
移築後には、鴨橋の架け替えに伴う仮橋の設置が始まり、梅雨時期前には完成。今年の秋以降に現在の鴨橋の撤去作業が始まる予定で、同橋周辺の拡幅工事が本格的にスタートすることになる。

カテゴリー:その他の話題2013年1月30日

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