宇部出身伊藤さん、津波で破損した写真復元

宇部市出身で千葉県市川市で画像ソフト会社を経営する伊藤誠さんは、東日本大震災の津波で破損した写真を復元し、持ち主に贈るボランティア活動を行っている。写真をパソコンに取り込んでデータ化。全国の画像処理技術者に呼び掛けてネット上で作業を行う。居ながらにしてできる新しい形態のITボランティアとして注目が集まっている。

伊藤さんは、昨年の震災直後、被災者ががれきの中からアルバムを取り出す姿をテレビで見て、何か自分にできることはないかと強く思った。現地で支援活動をした知り合いから写真の復元を勧められた。
仲間と「フォトサルベージの輪」を設立。昨年4月20日、宮城県名取市と岩沼市の避難所の小学校を訪れ被災者に呼び掛けると、大量の写真が寄せられた。
伊藤さんらが扱うのは、水で洗浄しても手に負えないほど汚れや傷で破損している写真。スキャナーでパソコンに取り込み、フォトレタッチと呼ばれる画像加工技術で修整を施していく。塩水で脱色したものは、丹念に輪郭を探り出し復元する。高度な技術と時間を要する作業だ。最後に紙に印刷する。
60歳代の女性は、亡くなった夫との新婚旅行の写真を復元してもらい、泣いて喜んだという。月2回、現地を訪れ、直接被災者から話を聞いて預かる。「とても大切な写真だということが分かる。心を込めて作業しようという気持ちが増す」と話す。
持ち込まれる写真が膨大になり、ツイッターでボランティアを募った。「何か役に立ちたかった」との思いを抱いていた技術者が次々に登録。現在、130人を数える。
これまでに写真4000枚の他、手紙やテストの答案、賞状など1000枚を復元した。
「現地から離れていても、ITを活用して力を結集すれば大きな支援ができる」と伊藤さん。写真復元へのニーズは今後も大きいという。「活動を開始して1年。支援は今後も息長く続けていきたい」と話す。作業ボランティアと交通費、部材費の支援を求めている。問い合わせは、「フォトサルベージの輪」のホームページへ。

カテゴリー:その他の話題2012年4月25日

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