西吉部藤ケ瀬 巨岩「龍岩」姿現す

地元有志の手で山中に姿を現した龍岩(藤ケ瀬で) 宇部市西吉部藤ケ瀬の山中で、郷土史や地区の人々の間で伝えられていた巨岩「龍岩」が見つかり、ボランティアの手で周辺が整備された。雑木を伐採すると、伝説上の神獣・霊獣が大きな口を開けているような、見応え満点の自然の造形が姿を現した。

吉部には明治期に国の天然記念物に指定された大岩郷があり、「こうご石」「おおかみ岩」「やまんばのお櫃(ひつ)」など、類似した巨岩や奇岩が数多く残る。龍岩もその一つで「龍の頭に似て、空中に指しせまるような美観」と語り継がれ、浄円寺の山号にもなっていたが、その存在は長く放置され、山の中で埋もれていた。
地域資源を発掘するきっかけとなったのは、市が中山間地域振興のために配置した集落支援員の調査活動。地元の人たちの案内で山を歩くこと15分。山頂にあったとされる厚東氏時代の城跡の近くで見つけたが、迫力ある巨岩を覆い隠すように竹が繁茂していた。「話には聞いていたけど、これほど大きなものとは。きれいにして地域の財産にしよう」と、松田栄治さん(77)、柳井新治さん(66)、野村正彦さん(68)を中心に、地元のボランティアら延べ20人が、山の持ち主の許可を得て、整備作業に汗を流した。
藤ケ瀬自治会館と荒人神社側から登るルートを開拓し、周りの竹を切り出すと、全容が明らかに。頭のように見えるのは、山から突き出た長さ10㍍の岩。その下に立つと、龍にのみ込まれるように見える。近くには「飯山(いひのやま)」というご飯を盛ったような巨岩があり「龍岩頭をあげて飯米を食う」という米どころの藤ケ瀬らしい伝説もある。石質は大岩郷と同じ閃緑岩(せんりょくがん)とみられる。
3人は「集落支援員の熱意にほだされた部分もあるが、せっかくの地域資源なので、大いにPRできれば」と語った。農繁期に入るため、作業はいったん休止するが、支援員の清水朋房さん、西村美香さんは「地元の皆さんの馬力に敬服する。近くの光立山にもおおかみ岩があるので、そちらのルートも整備できたら」と語った。龍岩は藤ケ瀬自治会館側から約150㍍程度登る。興味のある人は楠総合支所集落支援員(電話67─2812)へ。

カテゴリー:その他の話題2012年4月6日

写真注文はこちら
無料試読キャンペーン
宇部日報購読案内
サンデージョブ
サンデーうべ
サンデーワイド
サンデートレンド
Sundayうべ・おのだ
Sunday西京
サンデーネットワーク
全国郷土紙連合
新聞協会
選挙権を持つ君へ
アーカイブ
single