山口労災病院、片岡さん県内3人の技術認定医

内視鏡手術の様子。左端の執刀医が片岡さん(片岡さん提供) 山口労災病院(坂部武史院長)の整形外科医、片岡秀雄さん(47)は、日本整形外科学会認定の脊椎内視鏡下手術・技術認定医。2011年4月現在、認定医は全国に94人、県内には3人しかいない。この手術法は、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症の治療法で、2000年代に入ってから使われ、同病院では09年7月から始めた。県内で脊椎内視鏡手術を実施でき、認定医が常勤しているのは同病院を含め3病院で、片岡医師は今年7月までに86例の内視鏡手術を行っている。

従来の手術法では、背中側を5~8㌢切開し、腰椎の一部を削って神経への圧迫を取り除き、椎間板ヘルニアを切除・摘出する。内視鏡手術では、直径1・6㌢の内視鏡を挿入して、画像モニターを見ながら、腰椎の骨や靭帯(じんたい)の一部を切除し、椎間板ヘルニアを摘出する。皮膚の切開は1・8㌢で済むことから、従来の手術法に比べて傷が小さく、痛みが少ない。
また、手術後のコルセットが不要で、リハビリや歩行訓練が早く始められ、退院までの日数が短いというのもメリット。一方で、小さな内視鏡を使っての手術のため、従来法より手術時間を要する。高齢で全身状態が良くない患者には、適応とならない場合もある。
腰椎椎間板ヘルニアは腰痛、臀部(でんぶ)下肢の痛みやしびれ、筋力・知覚低下が主な症状。20~40代の男性に多い。治療法としては、痛み止めの服用やブロック注射などの保存療法(手術を行わない療法)が一般的で、片岡医師は「筋力低下などの神経まひ症状が出たり、長期にわたって痛みなどの症状が改善しない場合に手術を勧める」と話す。
腰部脊柱管狭窄症は60歳以上の高齢者に発症する。骨、靭帯、椎間板の加齢性変化によって神経の通る脊柱管が狭くなるため、神経が圧迫され、腰痛や下肢の痛み、しびれを引き起こす。歩行により腰部、下肢の痛みやしびれが増し、座って休むと症状が軽減するのが特徴。症状が軽い場合は保存療法で対応しているが、重症の場合は保存療法での効果が小さいため手術を勧める。
腰椎椎間板ヘルニアより腰部脊柱管狭窄症の方が手術難易度が高いが、片岡医師は腰部脊柱管狭窄症に対しても積極的に内視鏡手術を行っている。
片岡医師は「腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症に対して、手術をした方が日常生活の活動性が改善する患者さんも多く存在する。内視鏡手術は皮膚切開も小さく、早期退院や痛みが少ない手術を考えている患者さんにとってはメリットが大きい。この手術法を多くの患者さんに知ってもらうとともに、自分自身の技量を高めていきたい」と話した。

カテゴリー:その他の話題2011年9月1日

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