常盤湖への思い深く、年内に方向「市民委」始動

常盤湖の在り方について議論する委員(ときわ湖水ホールで) 高病原性鳥インフルエンザが発生し、感染拡大防止のため、放鳥飼育されていたハクチョウ類が大量処分された常盤公園での鳥類の飼育方法などを検討する「常盤湖を考える市民委員会」は23日、宇部市のときわ湖水ホールで開かれた。公募で選ばれた市民、学識経験者、専門家17人が久保田后子市長から委嘱状を受け取り、ハクチョウや常盤湖に対する思い、今後の方向性について意見を交換した。年内をめどに考え方をまとめる。

宇部のシンボル、財産として愛されてきたハクチョウが湖から姿を消して4カ月。市はこの間、防疫措置、残されたペリカン類の分離飼育、野鳥の監視、動物園ゾーンの動物への注視を続け、国が監視レベルを引き下げた5月に危機管理体制を通常に戻した。一方、「感染症の時代」といわれる現代で、オープンスペースでの飼育の限界など、水鳥の飼育は大きな転換点に来ており、初の市民委員会を設置し、意見を集約することにした。
市民委員は7人中6人が出席し、ウイルスの恐怖や防御のための徹底管理などの課題クリアを前提として「できることなら復活してほしい」「ハクチョウがいない常盤湖は考えられない」「市民の手で慰霊碑を建てたい」と語った。今後の在り方を検討していくものだが、湖とハクチョウが切っても切り離せないという心情がうかがえた。「切羽しての放鳥飼育は人工的につくり出した環境。緑と花、湖と彫刻という原点に戻っては」という声も聞かれた。
学識経験者も「個人的にはもう一度という思いは強いが、同じ処分を繰り返すようであれば難しい」「判断が付かない。データも含め、専門家の話を聞きたい」などとした。
ハクチョウの飼育、繁殖に携わってきた委員は「昔のように飼うのは難しい。殺処分は飼育の上からも、子供たちにとってもマイナスであり、同じことは繰り返すべきではない。自分も(処分など)苦しい思いをしたが、市長も大変重い決断をされた」と語った。
市民らの思いを聞いた専門家は「水鳥のインフルエンザは、ふん尿や水を介してうつる。リスク鳥が1羽でも湖に入ったら、ウイルスが広がっていく。現時点では、今年の冬もウイルスを持って渡って来る可能性が強い」「常盤公園の半径10㌔圏内には約40万羽のニワトリがおり、人を介して農家に感染したら、莫大(ばくだい)な被害が出る。飼育するのであれば、こうしたリスクも考えなければならない」と指摘。市の迅速な対応も評価した。
次回は公開討論会とし、委員はもちろん、一般参加の市民を交えて議論を深めたいとしている。8月24日午後6時半からときわ湖水ホール。これに先立ち、同1~15日にかけて意見も公募する。

カテゴリー:その他の話題2011年6月24日

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