「処分二度としたくない」白須さん励ます会で苦悩語る

ハクチョウの育ての親・白須会長を励まそうと開かれた会(ココランド山口・宇部で) 「1957年からの54年間の歴史が、わずか2日間で消え去ってしまった。長年、白鳥などを育ててきた者として、また宇部野鳥保護の会会長として大変情けなく、市民や会員と顔を合わすことさえできなかった」―常盤公園のハクチョウ類全羽殺処分決定(9日)以来、固く口を閉ざしていた常盤遊園協会動物管理監の白須道徳さんが、18日ぶりに仲間たちの前で重い口を開き、苦悩の日々を語った。

 同会の原田量介副会長ら宇部野鳥保護の会有志による白須会長を励ます会が27日、ココランド山口・宇部で開かれ、52人が出席。〝わが子〟とも言える338羽のハクチョウ類やカモ、ペリカンを失った白須会長を励ました。
 会に先立ち、会場から見える常盤湖に向って全員で黙とうし、処分されたハクチョウ類の冥福を祈った。原田副会長が経緯を説明し「白須会長に元気になったもらい、今後、野鳥保護の会が常盤公園とどう関わっていくか、今一度考えてみたい」とあいさつ。
 白須さんは「これまでハクチョウの餌にする野菜をいただいてきた農家の方へ、説明とこれまでのお礼を兼ねて回っているが、若い母親から『子供にハクチョウのことをどう伝えていいのか分からない』と言われ、何も言えず、ただ頭を下げるしかなかった。今後、このような処分は二度としたくない。残っているペリカンの飼育に全力を尽くしたい」と、苦しい胸の内を語った。
 この後、元同会副会長でオランダ・ロッテルダムやドイツ・ハンブルクからコブハクチョウ50羽を導入した笹田成夫・元宮大路動物園長らのメッセージや「山口宇部空港が開港した67年、東京に向かう一番機には38人の乗客のほかに、皇居のお堀に放すため2羽のハクチョウが乗せられた」などエピソード、回想が披露されるなど、市民の心に残るハクチョウの思い出話が相次ぎ、その存在の大きさを改めて実感していた。
 最後に59年に市が制定した「白鳥の歌」を全員で合唱し、白須会長を激励するとともに、常盤公園の再出発を祈った。

カテゴリー:その他の話題2011年2月28日

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