大鳥居の「扁額」発見

扁額と対面した白石宮司 十月十五日に千七百年式年大祭を行う琴崎八幡宮(白石正典宮司)の建造物調査委員会(品田和彦委員長)はこのほど、一九二七年に参宮通り(現在国道490号)に建立されたコンクリート製の大鳥居の扁額(へんがく)を、境内で見つけた。

大鳥居は宇部自動車が、二六年の皇太子(後の昭和天皇)行啓の際、会社の設立五周年記念として神原小前に建立。六七年に解体され廃棄処分された。 「琴崎八幡宮」と刻まれた扁額だけは、上宇部大小路の同宮に搬送。参集殿前にある千六百二十五年式年大祭の記念碑裏に置かれて、腐葉土に埋もれていた。むき出しになった鉄筋部分を含めて、ほとんど傷んでいない。既に当時の搬送のいきさつを知る人がおらず、扁額の存在自体が忘れられていた。
大鳥居は、二三年に創業した宇部セメントで生産したセメントを使用したという。同じコンクリート製の扁額は縦百二十八㌢、横九十五㌢、奥行き(厚い部分)七十五㌢。委員会では二五年に完成し翌二六年に生産を開始した同セメントの初期の製品とみている。
白石宮司は「当時、大鳥居すべてを廃棄するのは忍びないので、せめて扁額だけでも残したのではなかろうか。身近にありながら気が付かなかった。保存を検討したい」と話した。
委員会のアドバイザーを務め、宇部日報の連載「琴崎八幡宮ものがたり」で大鳥居を紹介した作家、堀雅昭さんは「宇部の産業史の観点から、貴重な近代化遺跡だ」と強調した。

カテゴリー:その他の話題2010年6月3日

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