厚東校区有志が人口増へ空き家プロジェクト

厚東川もゆったりと流れる自然豊かな厚東地域

自らの手で中山間地域の定住人口を増やしていこう│と、厚東校区では自治会連合会やコミュニティー推進協議会の有志が中心となって、賃貸や売却が可能な校区内の空き家を発掘し、希望者に紹介する「厚東空き家プロジェクト」をスタートさせた。物件4件の入居者を募集したところ、1件が契約に至った。入居前には有志が家の周辺を草刈りするなど、地域を挙げたサポート制度にしている。

きっかけは地元の厚東小へ入学する児童が減り、最近の3年間は新1年生の数が1桁台にまで落ち込んでいるという危機感から。小規模校、少人数学級のメリットもあるが、少なくなりすぎで複式学級にまでなるとデメリットが出るとして、有志が動き出した。
自治連、コミュニティー推進協議会の連名で昨秋、自治会長を通して空き家・空き地の調査を実施。挙がってきた16物件のうち、賃貸や売却に耐え得る4物件に絞った。
市が仲介する空き家情報バンク制度に乗っかって紹介してもよかったが、不特定多数を対象にするのではなく、まず地域住民が動いて勧誘しようと、今年4月に班回覧して募集した。ただし、未就学児か小学生のいる家庭に限定した。
何件かの問い合わせがあり、このうち黒石校区在住で小・中学生のいる家族4人が、一戸建ての空き家と賃貸契約に至った。両親には自然に囲まれた環境の中、小規模校で子供を育てたい、という強い希望があったという。
家族は夏休み期間中に引っ越したが、地元ではその前に家の庭木を刈り込んだり、雑草を抜くサービスも。高い所にある庭の安全性を考慮し、地元で切り出したタケを材料に高さ1㍍、長さ15㍍の生け垣も作った。転入してきた子供たちは2学期から厚東小、厚東中に通う。
厚東校区に住んでいる人は1904人(7月1日現在)で、10年前の2239人(2003年4月1日)と比べて335人減っている。高齢化で子供と同居したり、施設に入ったりする人も増え、それに比例して空き家が目立っている。
世話人の一人、原野清正さんは「子育て世代にどんどん来てもらい、厚東に住んで良かったと実感してほしい。そのために、地域でやれる範囲内でサポートしていきたい」と張り切っている。
県の指導を受け、県内市町では4、5年前から中山間地域の空き家にUJIターン者の定住を促す空き家情報バンク制度をスタート。宇部市でも2008年から開設しているが、これまでに契約に至ったのは6件にとどまっている。

すぐに入居可能な物件の数が少なく、そうしたものは不動産会社が先に取り扱うケースが多いという実態がある。その意味では、契約前、契約後も地元住民が親身になって定住をサポートしてくれる地域を挙げた厚東校区の新しい取り組みが注目される。
空き家についての問い合わせは厚東市民センター(電話62―0001)へ。

カテゴリー:地域2013年8月24日

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