軽井沢に宇部出身、坂井さん美術館

宇部市出身で、宇部日報に「いのちあけぼの」を連載している抽象画家、坂井眞理子さん(東京都中野区在住)のための特別な小さな美術館「紅声居(こうせいきょ)」が、日本を代表する美術評論家、海上(うながみ)雅臣さん(86)が住む長野県軽井沢町追分の浅間山麓に、近く完成する。坂井さんは「作品を評価してもらい、しかも大好きな色の紅(あか)の名前が使われて光栄」と喜んでいる。

あまり知られていない作家を世界に送り出すアーティストマーカーとして知られる海上さん。版画家の棟方志功を世界に紹介、最近では書家の井上有一を世界でブレークさせ脚光を浴びている。井上の作品展は日本や中国の各地で開催、仏や英国、米国などで予定されている。現代美術や、古い日本の美術に対して先入観を持たない独自の目で批評。テレビの美術番組にも多く出演している。展覧会企画、美術書出版などを行う「ウナックトウキョウ」を主宰。坂井さんの作品を長年、鑑賞し続けて独創性の高さに魅せられてきた。

海上さんの山荘敷地(約4000平方㍍)一角に建設中の紅声居は、コンクリート製で広さは約20平方㍍。曲線を生かした円筒形の外観が特徴。周囲の樹林とうまく調和して配置されている。昨年「華開いて歴史を賑(にぎ)わせた50人の女のエスプリ」をテーマに、卑弥呼、楊貴妃、クレオパトラ、ジャンヌ・ダルク、美空ひばりなどをイメージして描いた油彩小品50点(いずれも0号)を海上さんがコレクションとして購入。50点を内部壁面にはめ込むため、展示替えは無い。50人の女性の声が聞こえる空間にしたい思いから紅声居と命名した。

建設を祝う個展が8月24日から今月4日まで、近くの追分のギャラリー「一進」で開催された。 海上さんは「内面から湧き出るような坂井さんの絵。それらは類型を感じさせない強い個性がある。習字の枠を飛び越え独自の字の世界を切り開き、現代美術の魅力を持った井上有一に通じる。私の中では2人は同格」とたたえる。

坂井さんは「公募展にも出さず、どこの会にも属さず、個展での発表だけでひたすら描き続けてきたことが海上さんの目に留まり、この上なくうれしい」と話した。

カテゴリー:教育・文化,地域2017年9月7日

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