旧宇部銀行館の村野コーナー充実

宇部市の記念会館などを設計した建築家、村野藤吾(1891~1984年)の魅力に迫ろうと、村野が設計した旧宇部銀行館(ヒストリア宇部)2階の〝村野コーナー〟を充実した。

同館が、昨夏に発足した建築家村野を顕彰するグループ「村野建築を考える会」の協力を得て整備した。もともと2階の第4交流室内に、宇部の石炭産業の成り立ち、「宇部方式」を世界へなど八つのテーマ別に宇部市の近代化の歴史を紹介した写真パネル展示を行っていたが、「旧宇部銀行館の歴史」の紹介の中で新しいパネルを大幅に追加し村野コーナーとした。

A1サイズのパネル10枚に村野の紹介、沿革や現存する市内にある6点の村野建築作品(記念会館、市文化会館、宇部興産有機化学研究所、同ケミカル工場本事務所、旧宇部銀行館、ANAクラウンプラザホテル宇部)を一つずつ建物内外の写真を織り交ぜて展示している。村野のことが一目で分かるA1サイズ2枚分のパネルもある。

記念会館編では「村野藤吾自身が〝私の出世作〟と語った戦前の代表作。市発展の基礎を築いた渡辺祐策翁を記念して建設された会館で戦災も奇跡的に免れ現在まで一貫して芸術文化活動の拠点として機能している」などと紹介。建物の特徴、魅力についても「濃い茶色の塩焼きタイルの外壁面は緩やかに湾曲し重厚な印象を与える」など専門的な知識も添えている。

村野建築は近代的な構造と装飾性の調和が特徴で、きめ細かいデザインや、有機的な美しさと品格が高い評価を得ている。丹下健三らとともに戦前から戦後の建築界を代表する建築家の一人で、文化勲章も受章している。

河野哲男館長は「自ら出世作と語り国の重要文化財に指定された記念会館をはじめ六つもの村野作品が一地方都市である宇部に集中している。建築関係者のみならず多くの人にとって宇部を将来的に〝村野の聖地〟としたい。このコーナー充実をその手掛かりとしたい」と話した。

カテゴリー:地域2016年12月20日

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