常盤公園のSL、市民の手で復活

常盤公園の石炭記念館前にある蒸気機関車D51(デゴイチ)-18号が10日、〝復活〟した。長年にわたる展示で腐食が進んでいたため、市民有志でつくる「きれいにしよう!プロジェクト実行委員会」が中心となって、9月から計11日間にわたり作業を展開した。協力者は延べ653人。意気に感じた全国の鉄道ファンも駆け付け、電気系や計器類などの装備を現役時代に戻した。同実行委では11月に現地で記念セレモニーを予定。「皆さんと一緒に喜び合いたい」と話している。

デゴイチは、宇部発展の原動力となった石炭産業を輸送面で支えた歴史遺産。18号は全長19・73㍍、重量125・7㌧で、1972年に引退するまでJR(当時、国鉄)の美祢線などを36年間走っていた。翌年、無償貸与された。

プロジェクトは、恩田校区子ども委員会の真宅宣昭会長が「古里の大切な財産。劣化、損傷に歯止めをかけ、次世代に残したい」と周囲に声を掛けながら輪を広げ、市教育委員会も共催した。修復は、清掃、さび落とし、古い塗装の除去、さび止め塗装、本塗装の順に進められ、同校区の子どもたちも積極参加した。

作業のペースと質を高めたのは、大阪府や福岡など各地の鉄道ファン。本格的な修理道具や保管していた高価な交換パーツを提供し、実施日が雨に見舞われても姿を見せた。「動くところ、開閉するところ、光るところ。その全てを元通りに」と、完全修復にこだわった。

愛媛県松山市の大山正風さんは、西条市の鉄道記念館にあるC57を一人で復活させるなど、鉄道ファンが一目置く存在。「今回は前照灯と後照灯を交換して点灯可能にした。計器も取り換え、いつでも動く状態にした」と、修復ではなく〝整備〟について話した。

実行委では「たくさんのボランティアに心から感謝したい。山口線では来シーズンから新たにデゴイチが走る予定で、展示車両の注目度がさらに高まると期待している」と話している。記念セレモニーは11月27日午後4時からで、前・後照灯の点灯も行う。

 

カテゴリー:地域2016年10月11日

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