常盤公園のハクチョウ復活へ、慰霊碑も完成

宇部市は5月から、常盤公園でハクチョウの飼育を再開する。当面飼育するのはコブハクチョウのオス、メス各1羽。1日午前9時半から常盤湖で放鳥式が行われ、2羽が放たれれば、6年3カ月ぶりに市のシンボルが湖に復活する。

常盤湖畔で26日にあったハクチョウの慰霊碑の除幕式で、久保田后子市長が放鳥式を実施することを明らかにした。

放鳥するハクチョウは、1980年以降、常盤公園から下関響灘ライオンズクラブ(千徳米法会長)に譲渡したハクチョウの子孫。現在は下関市の深坂ため池で飼育されている。

市公園整備局では、飼育再開のためには常盤公園に縁があるハクチョウが望ましいと、複数の譲渡先をリストアップ。下関は距離的に近く、自然環境などが大きく変わらず、ハクチョウのストレスも少ないと考えられる。同クラブに相談したところ、寄付の申し出があり、提供を受けることとなった

復活に当たり、市は方針を策定しており、高病原性鳥インフルエンザ対応マニュアルに基づき、通常時は常盤湖での放し飼い飼育、同インフルエンザのリスクが高い時期(おおむね11~4月)は、飼育施設(10月完成予定)での飼育と定めている。飼育羽数は当面2羽で、過密による同インフルエンザの感染リスク低減のため、将来的にも少数の飼育(20羽程度)としている。

放鳥式の参加は事前申し込み不要。ハクチョウは29、30日に検査を実施した後、譲り受ける予定で、検査結果によっては、式の日程が変更になる可能性もある。

常盤湖のハクチョウ類は、高病原性鳥インフルエンザの感染拡大防止のため、2011年2月に処分された。対象となったのは、ハクチョウ類322羽、カモ類14羽、ペリカン2羽の計338羽。

市は復活を目指して、市独自の同マニュアルを策定したほか、ペリカン島への防鳥ネットの設置、鳥類療養施設の整備、獣医師の採用など準備を進めてきた。民間の動きも活発化し、宇部商工会議所など各種団体や個人から寄付金が寄せられ、再飼育を望む市民の声も多くなってきたことから、常盤湖を考える市民委員会が提出した市民と一体となった取り組みを求める答申を踏まえ、市は昨年秋から復活への取り組みを本格化させていた。

問い合わせは市公園緑地課(電話51―7252)へ。

ハクチョウの慰霊碑は、常盤湖の親水護岸に隣接する緑地に建立され、久保田后子市長、安藤巧市議会産業建設委員会委員長ら5人が除幕した。

碑は御影石製で、横、高さとも70㌢。中央部分にブロンズ製のハクチョウのレリーフが取り付けられ、「白鳥慰霊碑」という文字も刻まれている。

除幕式には、行政、来賓、公園ボランティア関係者ら30人が出席。レリーフに採用されたデザインを考案した尾山健二さん(宇部市)に感謝状が贈られた。

久保田市長は「苦渋の決断でハクチョウを失い、市民の慰霊の気持ち、復活への願いを込めて、多くの皆さんの力で碑を建立でき、安堵(あんど)の気持ちもある。慰霊と、常盤公園をさらに充実させていかなければという思いを強くした」と述べた。

碑の建立に併せ、市でのハクチョウの歴史や、常盤公園での高病原性鳥インフルエンザへの対応経過などを記した説明板2枚も設置された。

カテゴリー:地域,行政2017年4月26日

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