山陽小野田市で認知症高齢者の声掛け訓練

行方不明になった認知症高齢者を保護する声掛け訓練が23日、山陽小野田市本山の南松浜地区で開かれた。同地区の住民28人が参加し、捜索依頼書に書かれた特徴などを基に地区内を徘徊(はいかい)する高齢者を探しながら歩き、発見から声掛け、通報までの要領を体験した。地域での有症者の見守り体制の構築が目的で、市内での実施は初めて。

住み慣れた地域で安心して暮らせる「認知症に優しいまちづくり」の実現を目指して開催。南松浜自治会、老人クラブのみなみの会、本山1区の民生委員が参加し、徘徊高齢者役は小野田在宅介護者の会とらいぽっどの会員が務めた。

訓練は地区内で認知症の高齢者3人が行方不明になっているという想定。本山公民館では市地域包括支援センターの職員が「驚かせない」「急がせない」「自尊心を傷つけない」という3点を基本とした声掛けポイントを伝えた。

捜索依頼書には行方不明者の名前、身長、服装、持ち物など本人を示す特徴が書かれ、参加者は4班に分かれて地区内を捜索。発見すると笑顔であいさつして「何かお困りですか」などと声を掛け、警察や市への通報手順も確認した。

訓練後の意見交換では「第一声や引き留め方が難しい」「実際に遭遇した際にできるか不安」などの声が聞かれた。不明者役を務めたとらいぽっどの河口聖治さんは「持ち物はどこかに忘れることもある。体型や年齢で判断して」などとアドバイスしていた。

南松浜自治会の森憲一郎会長は「行政や警察に頼るだけでなく、地域で助け合いの精神を養いたい。見守り活動が地域づくりにつながる。訓練が認知症への関心が高まるきっかけになれば」と話していた。

高齢化が進む中、認知症の有症者は全国で450万人を超え、高齢者の4人に1人は認知症あるいは予備群と言われている。厚生労働省は団塊の世代が75歳以上となる2025年には700万人を超えるという推計値を示している。

市では今後も各地域で同様の訓練を行いたい考え。各団体などを対象に行う認知症サポーター養成講座の受講、メールで行方不明者の情報を配信する「見守りネットさんようおのだ」への登録、認知症カフェへの来場も呼び掛けている。

カテゴリー:地域2017年11月24日

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