宇部市社協、福祉サービス4事業を廃止へ

宇部市社会福祉協議会(有田信二郎会長)は、視覚障害者への同行援護をはじめとする障害者居宅介護事業と、介護保険事業の3事業を今年度末に廃止する。財政難や民間事業所による福祉サービスの充実、ヘルパーなどの人材不足を主な理由に挙げており、現在は来年度以降も利用者が継続してサービスを受けられるよう、居宅介護支援事業所などに協力を要請している。17日には視覚障害者を対象に福祉会館で説明会を開き、理解を求めるとともに不安の解消に努めた。

国の障害者施策による障害者居宅介護事業として、市社協ではヘルパーによる同行援護、居宅介護、重度訪問介護などを行ってきた。介護保険事業では主に楠地区で実施している居宅介護支援と訪問入浴介護、通所介護の3事業を廃止する。

苦渋の決断に踏み切った最大の理由は大規模な赤字事業であること。4事業の今年度収支決算は約1740万円のマイナスを見込み、赤字決算が続く市社協全体の損失額の約9割を占める。ここ数年は繰越金などで対応してきたが、軌道修正を余儀なくされた。

また、介護保険制度の導入に伴って福祉サービスの提供が措置制度から契約制度へと移行したことで、民間事業所に競争原理が生まれ、関連法の整備も手伝って福祉サービスの充実につながったことも廃止の決断を後押しした。

4事業の現在の利用者は計173人。事業に従事するヘルパーやケアマネジャーといった介護職員は正規と嘱託、非常勤を合わせて50人となり、市社協では再就職に向けて、利用者と併せて民間事業所に対し、受け入れを依頼している。

説明会には同行援護を利用する視覚障害者や支援者らが出席。有田会長は廃止理由を説明した上で、「事業を継続すれば数年で市社協は財政破綻する。地域福祉を担っていくため、民間への移行を含めた選択と集中の観点が必要」と述べた。

出席者からは「同行援護は移動先での情報収集や社会参加、趣味などを楽しむためになくてはならないもの。提供事業者が減少する中で市社協は最後のとりでだった。社会的責任も大きいのでは」など、廃止に否定的な意見が相次いだ。

不安の声も多く、市社協の担当者は「民間事業所にスムーズに移行できるよう、市と連携してできる限りの努力を続けていく」と理解を求め、出席できなかった人も含めて個別に対応して不安を解消していくことを約束した。

カテゴリー:地域,医療・健康・福祉2019年1月18日

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