宇部市小・中科学研究発表会、各賞決まる

2018年度の宇部市小・中学校科学研究発表会が4日に行われた。最優秀の市教育長賞は、小学校が村上由姫さん(上宇部5年)の「食品に含まれる着色料調べ」に決まった。中学校は2年連続の久保田琴美さん(神原3年)で、研究題目は「ミジンコと捕食者のカイロモンの反応」。2人は11月6日に県教育会館で開かれる第72回県科学研究発表会に、市の代表として出場する。市教育委員会、市小・中学校理科教育研究会、宇部日報社主催。

宇部日報社社長賞は上田莉穂さん(西岐波小5年)と渡邊匠君(楠中3年)が受賞。理科教育研究会会長賞には小川陽生君(岬小5年)と野村尚伸君(厚東川中3年)が輝いた。

小学校の部は上宇部小であり、5年生5人が参加。同校の5、6年生約200人を前に、7分の制限時間内で研究動機や実験・観察内容、結果、考察を伝えた。

村上さんは昨年度、飲み物の糖分量を研究。今年度は着色料に焦点を当て、186種類の食品について調べた。食品と水、酢、羊毛を容器に入れて20~30分間煮出し、合成着色料と天然着色料の違いを比較。その結果▽全体に赤の色素が多い▽同じ種類の着色料でも製品によって羊毛の染まり具合が違う▽体に良くない色素もたくさんある│などが分かった。「濃さについての表示があると分かりやすい。曖昧な情報に振り回されず、自分なりの基準を持って着色料と付き合っていくことが大切」と結んだ。教育長賞を手にし「すごくうれしい。県発表では、もう少しゆっくり、聞き取りやすい発表を心掛けたい」と話していた。

上田さんのテーマは「身近なものでバナナを守れるのか」。果物と野菜13種類が日焼けするのかを調べ、最も変化の大きかったバナナを使ってさらに実験を進めた。日焼け止めは3時間程度なら効果はあり、墨液とヨーグルトにも紫外線を防ぐ効果があると突き止めた。

西日本豪雨などの報道から「災害時に役立つ掃除機の研究」をした小川君は、泥水や土砂の撤去に便利な装置を作った。家庭用掃除機にクリアボックスをつなぎ、泥と水の割合を変えたり、小石を加えたりして吸い取り能力を観察した。「粘度が高い場合には、あえて水を加えると吸引速度が速くなるのでは」と提言。今後は「土が固まっている場合でも、土砂を吸い取りやすい状態に変える装置などを研究したい」と語った。

中学校は桃山中で開かれ、12校の代表生徒が8分間ずつ研究発表した。久保田さんは基準水とカイロモン水(24時間メダカを泳がせた水)を準備し、11段階の濃度で2週間ミジンコを飼育。脱皮や産卵回数、ふ化数などを毎日記録した。その結果、濃度40%以上で脱皮後のサイズが小さくなり、60%を境に脱皮回数や産卵数が増えることが分かった。追加実験も踏まえ「ミジンコは敵に対してサイズを変化させ、捕食される危険性を回避。休眠卵を産み落としたり、産卵回数を増やしたりして、仮に捕食されてもより多くの子孫を残す生物としての本能を遂行する」とまとめた。昨年度の県の発表会では、優秀賞を獲得。「今年度は緊張して早口にならないよう気を付け、分かりやすく発表したい」と抱負を語る。

渡邊君のタイトルは「ザリガニの遺伝について」。3年前から趣味で多数のザリガニを飼っており、遺伝に興味を抱いて、7種類の品種を掛け合わせ、どのような色の個体がどんな比率で生まれるかを1年がかりで調べた。その結果、シザー(黒)は劣性形質で、タイゴースト(青白)は不完全優性だと明らかにした。

野村君は、西日本豪雨災害で堤防の決壊が被害を大きくした一因だったことから「河川と堤防」をテーマに選んだ。地元の厚東川の堤防を観察し、川幅と堤防の角度や高さなどを確認。1時間に20㍉の雨が降った場合の水位上昇を計算で求めると、中流の沖ノ旦橋、木田橋付近で上昇しやすいことが分かった。実験では堤防の角度を変えて、水流の速さ、浸食、決壊への影響なども確かめ、決壊しにくい堤防の形を提示した。

カテゴリー:教育・文化,地域2018年10月5日

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