宇部市銀天街に憩い空間「思い出館」あすオープン

昭和30年代の空間を創出した「思い出館」(宇部中央銀天街で) 宇部中央銀天街の空き店舗を利用して、昭和三十年代をイメージした生活空間が完成した。憩いの場を目指して、お年寄りが子育てなどで元気だった時代にタイムスリップするレトロ調「思い出館」が二十一日、オープンする。白黒テレビなど懐かしい家電も展示し、黒板を掛けて教室の雰囲気も醸し出した。心理療法である回想法の効果につながればと、設置者の情熱と、福祉住環境コーディネーターでもある大工による二人三脚の取り組みだ。

二〇〇二年にNPO法人きょう・生を立ち上げ、中央町三丁目の銀天街空き店舗でケアセンター共生を運営する野村和志さん。商店街に少しでも多くの市民に足を運んでもらい、高齢者には昔を懐かしんでもらおうと、今度は向かいの空き店舗の改装を計画した。
内装の依頼を受けた槙原工務店(中山)の槙原勉さんが、お年寄りの介護予防などを目的に、昔の生活用具に接することで、脳の刺激に役立つという回想法の事業に取り組む先進地、愛知県北名古屋市を視察。「温故知新」の故事になぞらえ、新たな活性にちなみ「温故活新」とし、「昭和三十年代、元気な私に会いたい」をコンセプトに作業を開始した。
「思い出館」は、二年前に閉店した元帽子店(二階建て)の一階部分約六十平方メートル。教室は黒板や机を据え付けた。
側面はスクリーン代わりに、時代劇などのDVDを映写。六畳の日本間も配置した。
槙原さんのこだわりが、次々とアイデアを生んだ。昭和三十年代に公開された映画「キューポラのある街」、アニメ「サザエさん」などの一シーン、ひとこまを参考にした。空き店舗の土間を活用して、接客の場、通路に使用された日本の伝統的な手法の通り庭を採用。昔ながらのさお縁天井にした。玄関は格子戸、アーケードに面した外側には、どぶ板を仕上げ、街灯がともる電信柱を設けた。元帽子店の看板はそのまま生かした。
回想法を導入するため、知人に提供を呼び掛けて昭和三十年代に使われた白黒テレビ、真空管ラジオ、ダイヤル式電話機、ぜんまい仕掛けの柱時計、ちゃぶ台などがそろった。
「思い出館」は、今月開所予定のデイサービス施設「三丁目の家」の併設館として位置付ける。
野村さんは「少しでも商店街に目を向けてもらいたいと願いを込めた館。昭和三十年代の生活用品などを展示することで、昔話が弾めばいい」と話した。
問い合わせは、NPO法人きょう・生(電話29─6192)へ。

カテゴリー:経済2010年4月20日

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