6年がかり、アサリ”復活”

出荷を待つアサリ(厚東川河口で)

県漁協藤曲浦支店(宇部市居能町1丁目)が、厚東川河口でアサリの育成に成功した。県内では漁獲量が激減しているが、漁業者が6年がかりで栽培環境を整え外敵から守る防護ネットを完成させた。今年から2.5~3㌢に育ったアサリを支店で直販する。販路の拡大も計画しており、宇部ブランドの一つになりそうだ。

県内のアサリ漁獲量は1983年の約8600㌧をピークに減少。近年は数㌧~十数㌧で推移している。環境の変化や二枚貝を好んで食べるナルトビエイの出現などが原因として挙げられている。
県は2006年度からアサリ資源回復に取り組んでおり、同支店は提供された稚貝を年1・5~2㌧ずつ河口の管理漁場に放流。イシガニやナルトビエイ、チヌなどの外敵に食べられないよう、砂地にネットを敷いた。
ところが、敷き方が難しく、ネットに海藻が付くため、そのまま敷くと稚貝は窒息死した。隙間をつくるためネットと砂の間に等間隔でパイプを入れて隙間を作ったが、パイプにカキが付き、作業が困難になった。最終的にバケツや籠を点状に置くことで効果を出したが、約3000平方㍍の漁場には、さまざまな工夫を凝らしたネットが敷かれていて、漁業者の悪戦苦闘ぶりを物語っている。
厚東川河口では、約30年前に天然アサリは姿を消している。今回の育成の間にアサリが稚貝を生む兆しが見られ、うまくいけば完全な地元産のアサリが復活する可能性もある。
販売は支店(電話21-1242)で直販。1㌔当たり1000円以上が見込まれ、漁業者の新たな収入源になる。
同支店アサリ部会の縄田百合夫部会長は、出荷待ちのアサリを見ながら「長年の努力が実ってうれしい。たくさんの人に食べてもらえるように出荷や販売方法を確立したい」と喜んでいた。

カテゴリー:経済2013年4月12日

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