ルネサス、宇部の工場も売却・閉鎖

売却・閉鎖の検討対象に挙がった山口工場(4日午前8時半すぎ、東万倉で) 業績が悪化している半導体大手のルネサスエレクトロニクス(本社東京)は3日、グループを含め国内生産拠点の再編方針を発表した。宇部市東万倉にある工場は、3年以内の売却・閉鎖の検討対象候補に挙がっており、従業員の雇用、生活問題はもちろん、撤退となれば、取引先企業など地域経済への影響も大きいだけに、地元では波紋が広がった。

経営再建に向けた合理化策の一環。9月には五千数百人規模を想定した希望退職者も募集し、業績立て直しを急ぐ。売却・閉鎖が検討されているのは、設備が古く、採算が悪化している工場が中心で、同社コーポレートコミュニケーション部によると、閉鎖は従業員、地場経済へ大きな打撃となるため、できる限り譲渡を念頭に置いているという。
東万倉の拠点は、同社の100%子会社、ルネサスセミコンダクタ九州・山口(本社熊本市)の山口工場。操業は1985年4月で、半導体の前工程(拡散工程)と後工程(組立工程)の2ラインがあり、現在の従業員数は1270人。平均年齢は40歳。
同九州・山口本社によると、工場再編の方向性が親会社から伝えられたのは、3日午後。従業員には今後詳細を説明し、理解を求めていくという。工場の稼働は通常通りで、4日朝の山口工場では、大半の従業員は記者の問い掛けに無言で出勤。取材に応じた男性は「これから先のことを考えると不安」と話した。
1000人を超える従業員を抱える工場の売却・閉鎖の検討方針が明らかになり、地元の行政、経済関係者にも衝撃が走った。
宇部市はルネサス本社の発表を踏まえ、山口工場に関する情報収集などに追われている。産業経済部は「引き続き情報を収集しており、想定される中で対応を洗い出しているところ」。従業員の生活が維持できるような対応を会社側に求めたいとしている。
地元のくすのき商工会は「会員の中にはルネサスとの取引もあり、雇用面も含め、会員企業、地域経済への影響があると思う。正式な方向性など、まずは詳しいことを把握したい」とした。宇部商工会議所の千葉泰久会頭は「地域経済の活性化のため、県や市と一緒に企業誘致を行っているところでの今回の問題は、大変残念。下請けをはじめ関連企業のためにも、また雇用維持のためにも、行政などと一体となって山口工場の存続をお願いしていきたい」とコメントを出した。
市町合併直前の楠町長だった武波博行さん(楠むらづくり株式会社社長)も「合併前には土地を購入され、事業拡張も期待していたが、その後、動きが鈍くなり、派遣社員が増えたと思っていた。今回、整理する一つに入っているとのことで大変残念。雇用などへの影響は大きいのでは」と語った。

カテゴリー:経済2012年7月4日

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