自然エネルギーを水素燃料電池に

水素貯蔵・発電システム。青色のタンク内には粉末状の合金に含ませた水素が貯蔵されている(県産業技術センターで)水素貯蔵・発電システム。青色のタンク内には粉末状の合金に含ませた水素が貯蔵されている(県産業技術センターで) 太陽光や地熱、小水力、バイオマスなどの再生可能エネルギーを水素燃料電池に蓄えて活用する実証実験が、今月、県産業技術センターで始動する。県内企業が身近にある「地元産」のエネルギーを電源に、究極のクリーンエネルギーである水素を効率よく発生させたり、利用したりする技術の確立を目指す。

「水素・再生可能エネルギー利用」と題したプロジェクト。同センターは、昨年、敷地内に太陽光発電と水素貯蔵・発電装置を整備。仕組みは、太陽光発電で生み出された電力を使って水を電気分解し、水素を発生させて、吸蔵合金に蓄積する。必要な時にその水素を取り出し、酸素と反応させ発電し、電気と熱を発生させるもの。
水分解用の電気は、太陽光の代わりに地熱、小さな水流による小水力、風力などによる発電で賄うことも視野に入れている。これらの再生可能エネルギーは、天候などに左右され不安定なのが難点。いかに貯蔵するかが最大の課題だ。水素電池は、放電がなく長期間の貯蔵に向いている。電気に加えて反応熱も利用できるのが強み。
プロジェクトには、電気制御の回路設計会社など県内を中心に10社が参加予定。2年かけて、効率的で安定した水素の製造や貯蔵、活用に取り組む。関連機器やソフトの開発などの事業化も目指す。
もともと山口県は、全国有数の水素生産県。宇部興産や西部石油など瀬戸内海沿岸に集積する化学コンビナートから、アンモニア製造や石油精製過程で大量の水素が生成される。総量は年間32・9億立方㍍と全国の10%強を占める。
県は、2015年以降、水素を原料とする燃料電池自動車が本格普及するのに合わせて、昨年、水素燃料を地域の生活や産業へ応用しようと、今回のプロジェクトを立ち上げた。
山田誠治・設計制御グループリーダーは「生成水素や自然エネルギーなどの県内資源と、ものづくりの技術を融合させて次世代の産業を創出したい」と話した。

カテゴリー:経済,その他の話題2012年7月3日

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