山陽の有線放送サービス、来年3月で廃止に

 40年以上の歴史がある山陽地区の有線放送事業が、来年3月末で廃止されることになった。携帯電話の普及や、より高速なインターネット環境の整備が進むなどして利用者が激減し、昨年度は赤字となった。開会中の12月定例市議会一般質問初日の7日、存続についての質問に比嘉朝康産業建設部次長が答えた。

 有線放送事業は旧山陽町がJA山口宇部と共同出資し、1967年に厚狭地区、1968年に埴生地区に山陽有線放送電話共同設置協会を設立してスタート。1978年には両者が統合し、市町合併後は市山陽有線放送電話共同設置協会(会長・白井博文市長)として現在に至っている。
 有線放送(利用料金は月額300円)、電話(同900円)と2001年に導入されたインターネット(同3000円)の3事業が柱。有線放送は朝昼晩の1日3回(各回15分)、行政情報やまちの話題を流している。
 しかし最近では各種の情報媒体が増え、また使い勝手がよくなったため有線放送の利用者が激減。ピーク時の1998年には2445人いた電話利用者が今年8月末時点で1447人、インターネット利用者は2005年の510人が398人に減少した。
 最近では毎年、電話利用者が100人以上、インターネット利用者が30人以上が解約。インターネットに関しては来春、厚狭地区に、より高速利用できるNTTの光ファイバーケーブルが運用できるようになる。
 厳しい経営環境の中で市、JA山口宇部は年間250万円を補助していたが、2009年度に赤字を計上し今後の黒字転換のめどが立たず、施設も老朽化し故障した部品の調達も困難な状況。施設更新に膨大な費用を要し、なおかつ将来的に経営の好転も見込めないことから、11月に開いた共同設置協会理事会で解散を決め、事業については来年3月末で打ち切ることにした。
 サービスはなくなるが電話、インターネットについては他のサービスで十分に対応できるとし、また有線放送の特に災害時の情報伝達ニーズについても、業務用無線通信・MCA無線や防災メール、地デジ化に伴うデータ放送の利用、コミュニティーFMの活用、自主防災組織の整備などで代替できるとした。総務省が掲げる全国に光ブロードバンド網を整備する「光の道」構想による補完も視野に入れている。
 市とJA山口宇部は既に施設撤去などの清算事業に入っており、利用者についても来年1月に5カ所で開く事業廃止説明会の案内を早急に通知する。

カテゴリー:経済2010年12月8日

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