リチウムイオン電池市場へ、地場企業も続々参入

チタン酸リチウム増産の要となるチタン工業宇部西工場 電気自動車など車載用の需要が増加し、大幅な規模拡大が予想されるリチウムイオン電池(LIB)市場。世界各国のメーカーによる競争が激化する中、地場企業も収益が期待できる成長分野ととらえ、積極的な設備投資を進めている。

国内最大級のリチウム生産工場10月稼働へ <<チタン工業

チタン工業はLIB事業に本格参入する。LIB部材のチタン酸リチウムの製造工場を、宇部市厚南妻崎開作にある同社宇部開発センター横の自社所有地に建設しており、10月の稼働に向け、順調に工事が進む。
新工場の名称は「宇部西工場」。鉄骨造り2階建てで、延べ床面積は1358m2。投資額は約10億円。チタン酸リチウムの生産設備としては、国内最大級となる。
長年の製造実績があり、主力製品でもある酸化チタンを原料にしており、品質、コスト面で高い競争力を持つのが同社の強み。安全性への評価も高く、新製品は主に電気自動車や発電所の高性能電力貯蔵用のLIBに使われるという。
チタン酸リチウムの2013年3月期の売上高目標は15億円。これは2009年度の年間売上高の約3分の1に当たるだけに、新製品への期待は大きい。同社では、業績を押し上げる新しい収益の柱にと、今後の成長に力を注ぐ。

LIBセパレーター増産へ <<宇部興産

宇部興産(竹下道夫社長)は、宇部ケミカル工場内にLIBセパレーターの増産設備を建設中で、今年度に稼働する予定だ。
同社のセパレーターは、携帯電話やパソコン向けLIBが主流で、中国市場では、着実に足場を固めている。同社IR広報部によると、今後もしばらくは携帯電話、パソコン向けの生産がメーンだが、設備増強により自動車用の生産体制も整え、需要の増大に対応していく方針。
同社では4月からスタートした中期経営計画で、電池材料を最重点事業の一つに設定。堺工場(大阪府堺市)では、LIB部材の電解液の設備増強を計画しており、電池材料事業全体の売上高を2015年度には、現在の2~3倍まで伸ばすことを目標にしている。

電解液生産プラント新設 <<セントラル硝子

セントラル硝子(皿澤修一社長)は、2011年春の稼働を目指し、宇部工場内に電解液の生産プラントを新設している。
同社では、高性能電解液事業に2009年春から参入し、自動車、電池メーカーに出荷しているが市場評価が高く、フル稼働の状態が続いているため、新プラントの建設を決めた。
自社フッ酸を原料に用いた電解質製造から、顧客の要望に応じて調液する電解液製造までの一貫生産が同社の特徴。フッ酸は宇部工場で製造しているため、新プラントが完成すれば、コスト削減、安定供給など一貫生産のメリットが、さらに強化される。
建設中のプラントは、川崎工場(神奈川県川崎市)内の第1期プラントに続く2カ所目の生産設備。製造能力は年間5000t以上と、数百tの川崎を大幅に上回り、新プラントが稼働すれば、宇部工場は同社電池事業の重要拠点となる。

カテゴリー:経済2010年9月12日

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