宇部興産が経営概況を発表

宇部興産(山本謙社長)の経営概況説明会は18日、東京都港区の同社東京本社で開かれ、山本社長が2017年度の業績見通し、各事業別の経営戦略を説明した。中期経営計画2018の2年目となる17年度は、化学事業での大幅な増益を見込み、営業利益400億円を目指す。

中期経営計画の初年度となった16年度は、営業利益は非化学部門で下振れとなったが、化学と医薬でほぼカバーでき、トータル的に見てまずまずのスタートが切れたとした。17年度は各事業の積極拡大事業を伸長させ、さらなる収益力向上を図っていく考えを示した。

化学は中期経営計画の積極拡大事業とする合成ゴム、ナイロン事業のスプレッド(製品と原料の価格差)の改善、堺工場に製造施設を増設した塗布型セパレーターの出荷の増大などにより、17年度の営業利益は16年度の1・9倍の180億円を見込んだ。そのための対策として、4月に製造・販売・技術を一体化した組織に変更。〝化学の完全復活〟に取り組む。

ナイロンは、原料となるカプロラクタムのコストダウンを推進。スペインに製造拠点を新設し、得意分野の押出用途(食品フィルムなど)での世界ナンバーワンを目指す。

競争の激しいセパレーターは開発力を強化。電解液は拡販ターゲットを車載蓄電向けの大型電池にシフト。ポリイミドは、中国市場で急速な立ち上がりが予想されるフレキシブルディスプレーなどに使われる塗布材「ワニス」に着目し、早期の収益化を目指す。

建設資材は、計画策定時から国内のセメント需要も市況も悪化。さらに石炭価格の上昇がコストアップにつながり、計画よりも減収減益になるとした。環境の変化にスピーディーに対応していかに計画の数値に近づけていくかがポイントとし、東南アジア・オセアニアへの事業展開、水質浄化事業などの環境ビジネスにも取り組んでいく。

機械は、三菱重工との射出成形機分野の統合により、大型機世界シェアを現在の7%から10%まで伸ばし、機械サービス事業も活動強化に努める。

医薬は、特許切れなどの要素を見込み、減益としているが、生産の合理化が進んでおり、当初の見込みよりは上振れするという見解を示した上で、ニーズに対応したフレキシブルな生産体制を整えたいとした。

山本社長は、計画の基本方針については変わらないとし、「利益率を強く意識し、コストダウンを徹底。化学部門の復活と次の中期経営計画に向けさらなる成長への土台づくりが最大の課題」と述べた。

カテゴリー:経済2017年5月19日

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