宇部沖でナルトビエイ駆除作戦

高校生の漁業実習を兼ねたナルトビエイの今シーズン初めての駆除が5日、宇部沖であり、9隻の漁船で合わせて177匹、3・3㌧を捕獲した。生田清美県漁協宇部岬支店長は「昨年の1回目は16㌧近く捕獲した。今回が少なかったのはたまたまで相変わらずの厄介者」と話した。

実習に参加したのは大津緑洋高(長門市)の海洋技術科航海コースの3年生11人と海洋科学科マリンフードコースの3年生2人。男子生徒は同支店所属の漁船に分乗し、午前6時に宇部岬漁港を出港。厚東川河口に架かる宇部興産大橋周辺や山口宇部空港沖の亀が瀬灯台周辺などで駆除を行った。流し刺し網を海に投入し、数十分待って網を巻き上げると、続々とナルトビエイが現れた。
毒のあるとげが付いた尾はナイフで切断。巻き上げ作業を繰り返すと船の甲板はナルトビエイでいっぱいになった。
約4時間操業し漁港に戻ってエイを水揚げ。データを取るために体盤幅、重量をチェックしたが、この時期は産卵で浅瀬に寄って来るためか、捕獲した9割近くが雌だった。大きいものでは胎盤幅1・3㍍、重さ30㌔の大物がいた。
長岡利幸君は「昨年も参加したので要領は分かっていたが、上げる時の重さは半端ではない。将来はフェリーなどの内航船で仕事をしたい」と話した。
女子生徒は岬支店女性部と一緒に冷凍ナルトビエイの切り身を使って竜田揚げやフライ作りに挑戦。見た目はグロテスクだが、かりっと揚がった竜田揚げに小川千廣さんは「時々、料理を手伝うがナルトビエイを食材にすることはない。どんな味がするか楽しみ」と話した。重労働を終えた実習生は早速、出来上がったナルトビエイや旬のハモを使ったメニューに箸を伸ばした。
ナルトビエイは二枚貝などを食い荒らすほか、漁の際に網に掛かって作業の支障になる厄介者。急激に増えたのはここ10年。暖海性の回遊魚で、地球温暖化の影響で瀬戸内海の海水温が上がり、この海域に入り込んだと推察されている。
宇部市では2005年から年5回程度の駆除を行い、毎年約20㌧が捕獲されている。雌1匹が子を7、8匹産むため産卵時期の駆除は効果が大きい。
この日、駆除されたナルトビエイは家畜や魚の飼料を作る原料として下関市の飼料会社に引き取られるほか、一部は高校に持ち帰って下処理して冷凍し、加工品の材料として再び岬支店に送られる。

カテゴリー:経済2014年6月6日

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