ホテル河長倒産、市民から惜しむ声

宇部市中央町のホテル河長(岡本和代社長、資本金3000万円)が14日、山口地裁宇部支部に自己破産を申請した。1927年の創業以来87年という老舗で、中心市街地の「顔」として親しまれていたが、経営不振で存続を断念。会合やイベント、ブライダルなどで利用した人も多く「非常に残念」「寂しい」という声が聞かれた。

民間信用調査会社の帝国データバンク山口支店によると、負債総額は約4億円。同社は宿泊、宴会、ブライダルを展開。総額10億円という大型の設備投資で業容を広げてきたが、同業者との競合、長引く景気低迷で利用が減少。債務超過に陥り、厳しい資金繰りが続く中、事業縮小や経費削減、人員整理を進めてきたが、先行きの見通しが立たなくなった。従業員は13日付で解雇。土地、建物は売却先を探すことになる。
ホテルのドアは閉ざされ、入り口には破産開始決定、破産管財人選任の文書が張り出された。新川駅前商店街の原田善正会長(きもの千粋)は「商店街の中心だった。駅前のロケーションが変わる」と語った。宇部旅館組合の作村良一会長も「町の顔だし、何とか再建できるものなら」と寂しさをにじませた。
宇部西ロータリークラブ(山田通夫会長)の山根幸彦幹事は「クラブ発足以来50年以上、会場、事務局として利用してきた。町の中心部で便利が良かったので誠に残念」と語った。5月いっぱい国際ホテル宇部に会場を移し、例会を続ける。
総会や会合などで同ホテルを予約していた各種団体は対応に追われた。市バスケットボール協会(二木健治会長)は、第16回宇部日報杯争奪高校バスケットボール大会のレセプション会場として、26日に利用する予定だった。協会役員によると、レセプションの打ち合わせで14日午前に連絡を入れた際、今回の措置をホテル側から説明され、急きょ市内の別のホテルを予約。「約80人が出席するので、会場があるか心配だったが、何とか押さえられてよかった」とほっとした様子。
宇部観光コンベンション協会(大林哲夫会長)も産業観光バスツアーで昼食会場に予定していたが、変更作業を進めている。「ANAクラウンプラザホテル宇部、国際ホテル宇部、ココランドと並び、コンベンション誘致の柱の一つだったので、影響は大きい」と存在の大きさを語った。

久保田后子市長 本市の老舗旅館が破産手続き開始を申し立てられたことは非常に残念。従業員の再就職とともに、取引先の事業者等にも影響が及ばないよう、市として早急に対策を講じたい。中心市街地にある現施設が長期にわたって空き店舗にならないよう、情報収集に努め、市として何ができるか検討したい。
千葉泰久宇部商工会議所会頭 地域振興に大変貢献いただいた老舗の旅館であり、誠に残念。関係機関と連携し、取引先への支援策や従業員の再就職にできる限り力を尽くしたい。

カテゴリー:経済,行政2014年4月15日

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