山大医学部、へき地で医療実習へ

地域医療の課題を学ぶ学生(山口大医学部で) 深刻な医師不足に悩む県内のへき地や離島の診療所の実情を学んでもらおうと山口大医学部は今年度、三年生の希望者を対象に滞在型実習を初めて実施する。現地で働く医師に同行して往診したり、高齢の患者と触れ合ったりして、地域医療のやりがいや使命感を肌で感じてもらう。

医師確保対策の一環で県費による寄付講座「地域包括医療修学実習」として実施。学生時代の早期から地域医療を体験し、地域ならではの住民ニーズを知り、適切な知識と技術を習得するのが狙い。
特に、疾患をえり好みしない柔軟性や医師以外の看護師や保健師らとの連携、生活まで視野に入れた診療、地域の健康を担う責任感など「地域医療マインド」の醸成に力点を置く。
県内の医師数は二〇〇八年時点で、人口十万人に対する割合は二百三十一・九人で全国平均より十九人多い。しかし、宇部・小野田地域の三百五十三・七人に対し、離島の多い萩地域は百六十四・九人と半分以下。医師偏在が際立っている。
実習では、学生十四人が萩市の見島や上関町の祝島など十施設のいずれかで十九日から三日間滞在。血圧測定などの診療補助のほか、生活環境を念頭においた問診、救急時の対応、回診や往診、高齢者福祉施設での介護、母子健診や住民への健康指導など幅広い分野を体験する。
実習を前に四月二十八日、地域医療に関する講義を実施。講師を務めた本間喜一・美祢市立病院長は「医療技術だけでなく、人間関係がうまくつくれることが重要。特にお年寄りに優しく接することが求められる」と話した。
福田吉治教授(地域医療推進学)は「今回の実習で県の新しい魅力を知り、今後の医療の在り方を考える機会にしてもらえれば」と話した。

カテゴリー:教育・文化2010年5月1日

写真注文はこちら
無料試読キャンペーン
宇部日報購読案内
サンデージョブ
サンデーうべ
サンデーワイド
サンデートレンド
Sundayうべ・おのだ
Sunday西京
サンデーネットワーク
全国郷土紙連合
新聞協会
選挙権を持つ君へ
アーカイブ
single