宇部中央高の末谷教諭、文部科学大臣賞を受賞

動きの軌跡を表示したシステムと末谷さん(宇部中央高で) 宇部中央高の理科教諭、末谷健志さんが、ウェブカメラを通じて認識した物体の動きをパソコンで解析するシステムを開発し、第41回東レ理科教育賞文部科学大臣賞(東レ科学振興会主催)を受賞した。動きを手軽に連続撮影でき、中高生が力学現象を体感できる教材として高く評価された。

理科教育賞は中・高校の優れた理科教育者に贈られ、今回は全国で八人が受賞。末谷さんは最高賞に輝いた。
高校物理で力学は基本。しかしボールの放物運動などを実測して理解することは困難で、つまずく生徒が多い。
動きの分析には、高精度デジタルカメラなどによる「モーションキャプチャ・システム」と呼ばれる画像処理技術が先端研究現場で使われている。しかし、暗室で高価な機材を使ってのストロボ撮影が必要。理科教育現場で使用するのは難しかった。
末谷さんは、インターネット電話などに使われ、数千円程度で購入できるウェブカメラを使用。映像の中から注目する物体をパソコン画面上でマウスで特定し、物体の運動を追跡するシステムを開発。三次元でさまざまな方向から観察したり、位置や速度、加速度などをリアルタイムに計算してグラフ表示したりできる。
平易なプログラムで書かれてあり、高校生でも自分の興味に沿って内容を書き換え、さまざまな動きを解析する電子工作が可能という。
末谷さんは岩国市出身。広島大教育学部卒業後、同大大学院で素粒子物理を研究。奈良女子大付属中等教育学校で9年間、教えた後、昨年4月に宇部中央高に着任。
高校物理(啓林館)の教科書の執筆に当たるなど著書多数。教師の傍ら教材開発の研究にも取り組んでいる。ノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊さんの、ひたむきで世界を見据えた研究姿勢が大きな励みになったという。17日、東京で授賞式があり、来賓として出席した小柴さんに感謝の言葉を述べる機会に恵まれた。
「公式を丸覚えするのではなく、気付きによる科学的思考力を高めるのに役立てば。世界で活躍する人材を育てたい」と意欲を語った。

カテゴリー:教育・文化2010年3月25日

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