山大工学部、地域情報システムSIN 実用化目指し始動

sin.jpg 災害や犯罪の危険性をデジタルサイネージ(電子看板)などで伝える地域情報システムの研究開発が山口大工学部で進み、通信システムの機能を確認する公開実験が17日、工学部構内3カ所と宇部市福祉会館、川上ふれあいセンターの計5カ所を結んで行われた。今後、地域で実証実験を行いながら実用化を目指す。

携帯端末を扱うことが不得手な高齢者や所持していない子供でも、外出時に必要な情報を素早く入手でき、自ら危険を回避するための適切な行動が取れる〝情報のバリアフリー化〟が狙い。地域からの不審者の通報など、住民相互の連携による有効な自主防衛ラインの構築も同時に視野に入れている。
「安心・安全なまちづくりを強化するためのセーフティー・インフォメーション・ネットワーク(略称SIN)」として、総務省の戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)の委託を受けた。
初年度の今年度は、三浦房紀学部長を先頭に、赤井隆宏さん(大学院理工学部2年)ら学生6人も加わり、掲示装置や通信システムの開発に取り組んだ。
公開実験では、32インチの液晶モニターを使ったパソコンからの掲示板への書き込みと、河川水位の変化に伴った画面の切り替えを確認。警報画面では、下部に現在地から避難所までのルートマップも表示された。
災害時に高齢者や障害者ら要援護者の安否を確認するための装置も披露され、救助信号を受信すると、パソコン画面に優先順に色分けして表示されることを確かめた。
液晶モニターの表示は一部に文字化けがあったものの、通信システムは五カ所とも正常に機能した。インターネットが使える環境であれば、どこからでも入力できるという。
モニターには防犯カメラの映像を同時に映し出す機能を備えており、画像処理で不審者を自動的に検知し、必要に応じて自治会長が掲示板へ注意を書き込むことも可能となっている。
三浦学部長は「行政からの一方的な情報に頼ることなく、住民自らの力で安心・安全のための情報が行き交う地域が実現でき、将来的には住民の自立分散型情報システムの実現に結び付くのでは」と期待。
新年度は、システムの高度化や既存のデータ放送配信との接続も検討する考え。

カテゴリー:教育・文化2010年3月18日

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