宇部市の子ども会育成連絡協議会の勧誘に苦戦

入学シーズンを前に宇部市内の一部校区では、子ども会育成連絡協議会が勧誘に四苦八苦している。新1年生の動向を把握する小学校側が「個人情報保護」を理由に協力を拒むケースがあるためで、活動に距離を置こうとする家庭が増える中、悩みは尽きない。市は開会中の3月定例市議会に、地域社会が協働で子育てに取り組む「子どもすくすく条例」案を提案しているが、実効力を持たせるには個人情報の取り扱い方、保護者の意識高揚など解決すべき課題が少なくないようだ。

個人情報の問題は、北部の6校区など学校と地元住民の結び付きが強い地域では無縁。市街地であっても集団登校を実施する校区の学校は「見守り活動には地域の協力が不可欠」と協力的で、神原小は「十分な管理をお願いした上で、行政区と児童名だけ提供」と話す。見初では、子連とPTAが育友会を組織し、一体化することで児童の情報を共有している。
学校側が「一切出さない」「人数だけ」と、個人情報を提供しないのは12校区。うち、琴芝など3校区の子連は自治会経由の情報収集で対応しているが、残る9校区の子連関係者は「人数だけでは何も分からず、子供からの情報を基に戸別訪問」「転入・出まで把握できず、学校に協力を求めても門前払い」など、不満を漏らす。
市子ども会育成連絡協議会は一昨年、市教育委員会に情報提供を要望したが、回答は「各学校で対応をお願いしている」。
ある学校長は「情報をしっかりと管理できる体制があれば積極的に協力するが、地元の子連は毎年のように役員が代わっており、現状では難しい。人間関係、信頼関係の構築が不可欠では」と指摘した。
市子連によると、2009年度の加入率(児童総数に占める会員数)は79%と初めて8割を切った。最大の要因は少子化で、保護者数も比例して減るため役員・活動負担が増大。共働き世帯が増える中で「子供のために加入したいが、無理」の声が上がっている。実際に市内では、児童数の減少を理由に子ども会組織を廃止した自治会もある。
新年度に向けて松橋美恵子会長は「10年度は50周年の大きな節目。一人でも多くの加入を呼び掛けて活動を盛り上げ、子供たちが地域の中で見守られながら生き生きと成長できる環境づくりに努めたい。情報提供については引き続き、市教委、地域に協力を求めるなど対応していきたい」と話している。
個人情報保護については子連活動だけでなく、高齢者の見守りや防災など自治会活動でも支障になっているが、問題解決には至っておらず、今後の「協働のまちづくり」の大きな課題となりそうだ。

カテゴリー:教育・文化2010年3月4日

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