桃色れんがの製造道具か? 大きな御影石の円盤

御影石製の道具(川上岩瀬戸で)

宇部市の梶返地区などで見ることができる「桃色れんが」を製造していたと考えられる御影石製の道具を、宇部市浜町の片岡公三さん(72)が所有している。道具の付着物とれんがの実物を分析したところ、成分がよく似ているという結果が出た。石炭の燃え殻を原材料に使った炭都の名残であるれんがを作っていた道具であれば、貴重な財産ともいえるが、現在桃色れんがを製造している会社はなく、詳細が分からないため、情報提供を呼び掛けている。

道具は、鉄製の軸に直径1・5㍍、厚さ39㌢の二つの車輪状の石が付いたものと、直径1・85㍍、厚さ32㌢の円盤状の石のセット。材料を粉砕する道具とみられる。
道具は約20年前に、片岡さんが義兄から譲り受けた。南浜町に置いてあったが、川上岩瀬戸の所有地に移動させ、保管している。
これまで「何かモニュメントとして使用できるかな」という感覚だったが、5月に市の文化遺産・地域資源を核とした学習・文化・創造活動の拠点施設「学びの森くすのき」がオープン。道具を引き取った際に「桃色れんがを作っていた道具らしい」と聞いたことを思い出し、もしそうであれば、郷土の歴史に関連する資料として役立つかもしれないと考え、道具について掘り下げて調べることとした。
改めて道具を見ると、ピンク色の付着物があることに気付き「桃色れんがの製造道具」という思いはさらに強いものに。独自で各種資料を調べたものの、なかなか進展せず、何か手掛かりになればと、県産業技術センターに調査を依頼。付着物と桃色れんがを持参し分析してもらった結果、よく似ているという回答を得た。山陽小野田市の窯業関係者は「れんがを作っていたフレットと呼ばれる機械だろう」と話すが、どこで、いつごろ使用されていたかなどは不明だ。
桃色れんがは、粘土の代わりに石炭の燃え殻と石灰を混ぜ、天日で乾かして作る。宇部市、山陽小野田市に何社か製造会社があったというが現存せず、梶返や島地区などで名残のれんが塀を見ることができる。
片岡さんは「桃色れんがの製造道具であれば貴重なので、市に寄贈したいと思う」と話している。

カテゴリー:教育・文化,その他の話題2013年6月22日

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