学びの創造推進事業が徐々に定着

納得のいく文字式を求めて話し合う生徒たち(西岐波中で)

教師主導型の一斉授業から、児童・生徒を主体とした学び合いの授業へ―。宇部市が2008年度から取り組む「学びの創造推進事業」が、徐々に定着してきた。今年度は全13公立中学校を研究指定校、全24小学校を研究取組校とし、さらに質の高い授業を目指す。29日には、第1回の公開授業研究会が西岐波中(松嶋伸幸校長、505人)であり、小・中学校の先生や市教育委員会の関係者ら16人が来校した。年度内に小学校延べ13校、中学校延べ30校で行われ、11月22日は初の「宇部授業の日」として、6校が同時に実施する。

従来の授業では、子供が受け身になりがちで、発言力のある一部の子供だけが活躍することが多く、授業についてこられない子供も生まれた。グループ学習を主とした学び合いでは、子供同士が同じ目線に立って認め合い、一人では気付かなかった新たな発見や、視野の広がる楽しさを味わえる。課題の分からない子に分かる子が説明する作業も、互いに学びを深め合う利点がある。
今年2月末に市教委が実施した、児童・生徒5093人と教員678人へのアンケート調査によると、小グループでの学習が好きと答えた児童・生徒は「とても」「そう思う」を合わせて約9割に上った。
「友達の意見をしっかり聞いている」「分からない時、友達は最後まで教えてくれる」も90%超。グループ学習で「自分の意見を言いやすい」と回答した子供も8割を超え、良質な人間関係がうかがえた。教員の間でも「子供の発言や反応を最後まで聞く」「子供同士の考えや教材をつなぐ」姿勢が高まっている。今後は児童・生徒が「しっかり聞き、聞いた上で意見を言う」規律づくりや、教科の特性に応じたグループ学習の持ち方が課題となる。
西岐波中の研究会は、午前中に全17学級で公開授業があり、午後は3年5組を対象に、井町裕樹先生が数学の公開研究授業を展開。同校の教職員や参観日で訪れた保護者を含め50人余りが、簡便算の仕組みをテーマにした授業の様子を見守った。
生徒たちは3~4人ずつのグループに分かれ、2桁同士の掛け算が、簡単で正確にできる計算方法を考えた。これを発展させ、みんなで知恵を出し合って、文字式による説明も導き出した。
グループ学習について安井かのんさん(3年)は「みんなの話を聞いてコミュニケーションが図れ、共感し合えるので楽しい。協力して理解できた時の喜びも大きい」と言う。先生たちは研究協議で意見や感想を出し合い、同事業のスーパーバイザーの一人、北川威子さん(元広島市立祇園東中校長)による指導講話も聞いた。

カテゴリー:教育・文化2013年5月30日

写真注文はこちら
無料試読キャンペーン
宇部日報購読案内
サンデージョブ
サンデーうべ
サンデーワイド
サンデートレンド
Sundayうべ・おのだ
Sunday西京
サンデーネットワーク
全国郷土紙連合
新聞協会
選挙権を持つ君へ
アーカイブ
single