宇部西高 いじめ撲滅、真剣議論

しっかりと意見を述べる生徒(宇部西高で)

宇部西高(古川博之校長、459人)で19日、座談会形式のいじめフォーラムが行われた。「いじりでも度が過ぎればいじめだ」「いじめられている当事者がまず変わらなければ」「見ている周りの無関心にも問題がある」など、いじめとは何か、根絶するためにはどうすればいいか、生徒たちが積極的に意見を戦わせた。

人権教育学習会として4月に企画。講師に、岩国市出身で筑波大大学院人文社会科学研究科の土井隆義教授を招き、専門家の見解も聞きながら、新旧の生徒会や有志ら生徒30人が討論した。周囲で見学した全校生徒が、意見を述べる機会もあった。
からかいやじゃれ合いのような行為を意味する「いじり」と、「いじめ」の関係についての討論は意見が真っ二つに分かれた。「いじりはコミュニケーションの一種」「やってる方もやられてる方も周囲もみんな笑顔ならいじりだ」とする意見が出る一方で、「周りがしらけるから無理に笑っている場合だってあるはず」「いくら人間関係ができていても、度が過ぎればいじめになる」とも。周囲がどちらかを判断するのは困難という意見も多かった。
「なぜ、いじめはなくならないか」のテーマでは、「いじめている側が気付いてないから」「プライドが邪魔をし、いじめられていることを認めたくないのでは」「周囲が、自分には関係ないし、巻き込まれたくもないからと止めないからだ」など多様な意見が出た。「いじめられている人が嫌だという意思表示をすれば、変わるのでは」「先生や友達に相談することで改善に向かうのでは」という被害者の行動を求める声もあった。
土井教授は「いじめをなくす簡単な解決法はない。同じ状況であっても見る人によって、いじめかそうではないか捉え方は違うこともあるだろう。しかし、今回のように話し合っていく過程の積み重ねが大切。雰囲気を読んだり、自分のキャラクターを演じたりしなければならない場面もあるだろうが、外側から人間関係を見ることで自分の立ち位置を確認してほしい」とアドバイスを送った。
現代のいじめと友達関係をテーマに卒業研究を進め、司会進行を務めた内田光洋君(3年)は「滋賀県で同世代が、いじめを苦に自殺する事件が起きたのはショックだった。普段の友達との会話でいじめについて話し合うことはないので、土井先生を招き全校生徒で話し合えたことは大きな前進。もし今いじめを受けている人がいれば、たくさんの味方がいることに気付いてほしい」と感想を述べた。
人権教育を担当する藤村泰夫先生は「子供たちには、普段の行動をじっくり考える機会にしてもらいたいし、教員はこれからの指導についての参考にしていきたい」と語った。

カテゴリー:教育・文化2012年10月20日

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