「スタインウェイ」復活を、イベントで寄付呼び掛け

新川小にピアノを寄贈した渡辺翁について語り合う真部総括、渡辺裕志さん、堀さん(左から、旧宇部銀行館で) 約90年前に新川小に寄贈され、現在は記念会館にひっそりと展示されている壊れたグランドピアノ-。世界最高峰のメーカー、スタインウェイ・アンド・サンズ社製のこのピアノを宇部のシンボルとして復活させようと、市民に寄付を募るためのイベントが24日、旧宇部銀行館(ヒストリア宇部)で開かれた。雨の中、40人が集まり、解説とピアノ演奏を堪能。戦火をくぐり抜けて現存するピアノの価値や、世界的な名器を小学校に贈った先人たちの心に思いをはせた。

市内の会社役員らでつくる音楽プロジェクト、咲夢(SAKIDORI)実行委員会(真部尚志総括)が同ピアノの歴史や状態を調査し、復活させる計画を進めている。
1923(大正12)年、宇部興産創業者の渡辺祐策翁ら20人が新川小に寄贈。45(昭和20)年には宇部空襲の中、焼失を免れた。
現在、同会館2階ロビーに展示されているピアノは、鍵盤の一部が剥がれ、弦はさび、ペダルも壊れている。演奏できるようにするには300万円程度かかるという。
この日のイベントでは、新川小に同ピアノが納品された際の試弾会で演奏された「アルプスの夕ばえ」などを、ピアノ講師の井町真弓さんが披露。真部総括は、戦争を免れて現存するスタインウェイピアノがいかに貴重であるかや、高価な名器を小学校に贈った事実から、渡辺翁らが教育や人材育成にどんなに重点を置いていたのかがうかがえることなどを、古い写真や資料を示して解説した。
また、渡辺翁の直系のひ孫で宇部興産機械顧問の渡辺裕志さん、文筆家の堀雅昭さん、真部総括の3人が、宇部の歴史や渡辺翁について語り合う場面もあった。
真部総括は「渡辺翁たちが新川小にピアノを贈った時のように、できるだけ多くの市民に関わってもらって、ピアノを復活させることこそが重要。先人たちが残してくれた財産を再び活用して古里を活性化させるアイデアを、市民みんなで出し合おう」と寄付への協力を呼び掛けた。
7月14日午後2時からは記念会館で「宇部の謎・伝説のピアノ復活へ」と題したシンポジウムを開催。入場料の500円を、ピアノ復活資金に充てる。

カテゴリー:教育・文化2012年6月25日

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