「万農塾」初の修了生

研修期間を間もなく終える佐藤さん(万農塾で) 巣立ちの春。楠こもれびの郷の農業研修交流施設「万農(ばんのう)塾」でも、昨年3月に入塾した佐藤富恵さん(39)が、間もなく研修期間を終える。若い就農希望者の定住を促進し、地域の農業振興を図ろうと開設した同塾からの初の修了生となる。

「自分の性格が生かせる仕事を」と事務職から転身。男性3人の研修生に交じって、水稲と野菜の栽培技術を基礎から学んできた。
特に学んで良かったと思うのは〝苗半作〟。「米の出来の半分は苗で決まるという意味。種からしっかり、丁寧に育てることが大切」と心に刻んだ。
ニンジンは一般的な五寸ニンジンと、西洋ニンジンの2種類を育てたが、いずれも予想以上の出来栄えだった。「播種(種まき)する前に、小まめに石を拾っておいたからかも」と、ここでも下準備の大切さを身をもって感じた。
基本的には日曜日は休みで、研修時間も日中に限られているが、相手は気まぐれな自然。時には休日を振り替えたり、早朝から作業に取り組んだりという日もあったが、振り返れば「あっという間の1年だった」と思う。
「農作業は一人だけではできない。与えられた仕事をこなすだけでなく、周囲にも目や心を配り、次に何をしたら良いかを常に考えながら行動するように、チームワークの大切さも学ばせていただいた」と感謝。
農業以外にも「地域との触れ合いが財産で、人と人のコミュニケーションをつなげていくことが大事だと、改めて教えてもらった」と話す。
研修期間は最長2年間。農業者として独立するためには、出荷販売の方法や経営についても、あと1年学ぶことが望ましいが、「完全無農薬・無肥料の野菜を作れたら」という当初の夢を追い、県外の農業法人に就業する道を選んだ。
「自然と人に優しい農業を目指し、楽しみながら働ける農業を次の担い手に伝えていけたら」と、夢は広がる。
万農塾の田村敦義塾長は「探求心が旺盛で、新しいことに挑戦する意欲も十分。農業は創造的な仕事なので、可能性は無限にある。夢を実現してほしい」と応援。修了式は15日に開かれる。

カテゴリー:教育・文化2012年3月9日

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