児童らが植物調査、県内や宇部初の発見も

子供たちが採集した植物を展示したコーナー(ときわミュージアムで) 神原小四年の宮﨑彬君ら宇部市内の小・中学生が夏休みに校庭や自宅周辺で行った植生調査で、外来種の割合が四割弱に上っていることが分かった。宮﨑君は今回の調査で県内初のイネ科植物も発見。ときわ公園植物研究クラブ代表の末広雄次さんは「地域の生態系の変化が分かる貴重な資料を子供たちが提供してくれ、とてもうれしい」と話す。

 調査は、市、山口大環境サテライトオフィス、長州維新科楽プロジェクトが主催する講座「きみも地球応援隊になろう」の活動の一環で行った。七月からときわミュージアムを中心に小学四年生─中学生を対象に、植物、環境、天気の三部構成で開講。山大の教員など専門家を講師に、フィールドワークや実験を取り入れた体験型で学習を深めた。
 植物部門には十三人が参加。末広さんの指導で、採集方法や標本の作り方を学んだ後、身近な場所で調査を行った。このうち宮﨑君は、七月二十一日─八月十八日に神原小の校庭で七十五種類を採集。末広さんの助けを借りて種類や名前を調べた結果、36%の二十七種類が外来種と判明。北米原産でキク科のオオアレチノギクやヒメムカシヨモギが多く見られた。
 イネ科のヘンリーメヒシバ(南アフリカ原産)の確認は県内初、タデ科のヒメツルソバ(南米産)は市内初であることが分かった。宮﨑君は「雨の日もあって大変だったけど、珍しい植物が採集できてうれしい」と話す。
 常盤小五年の芦村遼太郎君が自宅周辺で行った調査では、十八種類のうち39%の七種類が外来種だった。
 末広さんによると、市全体では外来種は約17%だが、港湾に近い地域では四割を超える。戦後、数%だった外来種が国際化の進展で年々増え、在来種を駆逐する勢いで勢力を拡大しているという。
 「海外からの石炭船や飛行機、車、人に乗って繁殖力の強い外来種が入ってくる。子供たちの調査で車の通行量の多い地域でも侵入が進んでいることが分かった。雑草が変わると細菌や昆虫も変わり、農業にも影響が出てくる。子供たちによる調査の輪が広がれば、地域ごとの植生が分かり、市内の環境変化を示す重要な資料となる」と末広さんは話した。
 調査は、二人のほか藤山小四年の中川紘斗君、桃山中二年の河野弘和君、天気分野で新川小四年の島村真生子さんも行い、まとめた成果をときわミュージアムで閲覧できる。

カテゴリー:教育・文化2010年11月10日

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