UBEビエンナーレ、岡野さん地元初の実物大制作

作品と並ぶ岡野さん(ときわ湖水ホールで) UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)の五十年の歴史で、地元初の実物大制作が決まった岡野幸恵さん(26)=宇部市東須恵=。七月に会社を辞めて本格的に制作活動を始めたばかりで、今回の模型審査入選作「ただいま地球」が初出品。ベテラン作家がそろう世界三大彫刻展で上位入りした重みの実感がまだわかないが、完成に向けたイメージを膨らませている。

宇部生まれで、宇部西高卒業後に進学した外国語専門学校在学中に、美術好きが高じて方向転換。山口芸術短大に入学し直した。卒業制作で、関節に球が入り、引っ張るゴムで四肢が動く球体関節人形を製作した。
卒業後は縫製工場に就職。仕事の傍ら制作活動を続け、高さ十五センチほどの球体関節人形を作り続けた。好きなウサギをモチーフにしたものが多く、丸いおなかのスタイルが確立された。
今年七月に退社して本格的に制作に没頭した。八月の県美展が残念な結果に終わり、九月に入って「宇部であるし」と思い応募した。「やっぱりウサギにしたい」とスケッチを始め、全体のイメージを宇宙に決めておなかを地球にすることにした。
昨年春から通う宇部美術研究所の先生やOBの彫刻家にアドバイスをもらった。金属関連の仕事をするOBからは「模型でステンレスのリボンを作るのは難しいからプラスチックで代用を」と言われた。厚みや種類に悩み、研究所にあったアクリル板を使った。お湯の中で曲げて膨らみを出した。
模型作品は十日目に半分程度までできたが、規定サイズを超えてしまい、作り直して搬入期日前夜に完成。接着剤が完全に固まらないまま会場に持ち込んだ。
十七日の審査日は会場のときわ湖水ホールに出向いた。本当は行きたくなかったが、研究所の先生が「勉強だから」と背中を押した。入選が決まると「あ、入った。とりあえずお礼が言える」と思った。実物大制作指定の二十点に選ばれたときは自分の作品のタイトルを呼ばれたような気がしたが、確信が持てないまま帰宅した。
翌日の電話で正式に知った。先生にお礼の電話をすると最初は「えっ。はい?」と言われたが「おめでとう。よかった」と喜んでくれた。
実物の素材は初めて扱う繊維強化プラスチック(FRP)とステンレス。完成すると高さ約三㍍のこれまで手掛けたことがない大きさになる。先輩彫刻家にアドバイスをもらいながら、市が紹介してくれる協力工場で作業する予定。
「いろんな人に協力してもらうことになる。完成させることを第一に、りぼんの飾りなど細かいところの表現を大切にしたい。工場の人と話しながら、お互いができるところまでできたらいいな」と話した。

カテゴリー:教育・文化2010年10月22日

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