馬場さんが文化財支える国の選定保存技術保持者に

宇部市厚東棚井の日本画家、馬場良治さん(65)が、文化財を支える伝統の名匠「選定保存技術保持者」に認定される。国の文化審議会(宮田亮平会長)が18日、「建造物彩色」の保持者として、追加認定するよう文部科学大臣に答申した。県内からの認定は初。

文化財保存に必要な材料製作、修理・修復技術のうち、保存の措置を講ずる必要がある「選定保存技術」を選び、技術を保持する個人や団体を国が認定する制度。創設は1975年で、今回分を含め選定技術は71件、認定保持者は57人、保存団体は33(実数は31)になる。
馬場さんは、平山郁夫さんの弟子。83年に東京芸術大大学院美術研究科保存修復技術専攻を修了し、山崎昭二郎さんに師事した。数多くの国宝・重要文化財建造物の彩色復元・模写に従事。独自に彩色文様の研究も進めた。
国宝・平等院鳳凰堂(京都府宇治市)の彩色模写では、彩色仕様解明のため、県産業技術センターで、電子顕微鏡やX線を使って科学的に成分を分析。約8割に染料が使われていることを突き止めた。重文・往生極楽院阿弥陀堂(京都市)では、彩色を復元した舟底天井を作製し、一つの到達点になった。
師匠の山崎さんから注意力と物を見極める眼力を引き継ぎ、今でも周到に調査を行う馬場さん。「文化財の修復に失敗は許されない。常に高い完成度を目指す」と言い、認定を素直に喜ぶ。古里宇部への愛着は強く「自然の中で感性が育つ。これまで得た知識と経験を生かし、できる限り山口県から発信し続けたい」と抱負。今は修理や漆など4人の弟子を抱え、後進の指導にも力を注いでいる。

カテゴリー:教育・文化2014年7月19日

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