山大の清水教授、総理大臣表彰

山口大大学院創成科学研究科建設環境系専攻(工学部社会建設工学科)の清水則一教授(61)が、防災功労者として内閣総理大臣表彰を受けた。土砂災害などを予測するため、全地球測位システム(GPS)を活用したモニタリングシステムを開発。地面の動きをセンサーで捉え、ミリ単位の変位から動きを導き出す。高速道路や地滑り斜面、ダムなど全国300カ所で使われており、先導的な取り組みが、防災体制の整備や減災に大きく貢献したと評価された。

清水教授は京都市生まれで、神戸大卒。同大の助手を経て、1992年から山口大工学部助教授。カナダ・ローレンシャン大の客員研究員も挟み、2000年から山口大教授。今年2月からは応用衛星リモートセンシングセンターの副センター長も兼ねている。

災害の予測、防止、安全確認にはモニタリング技術が不可欠。清水教授は1990年からGPSに着目し、革新的な計測システムの研究開発を進めて2002年、実用化にこぎ着けた。広域的な地盤や巨大な社会基盤施設の変位を、連続的に自動計測できる点が優れ、災害危険地域、港湾、鉄道、鉱山などに普及している。

宇宙技術による監視方法の国際学会推奨法も制定。国際岩の力学会(本部・ポルトガル・リスボン、61カ国約8000人が加盟)の副総裁として、アジア、東ヨーロッパなど世界各地で防災と監視技術の講演、研究交流をしている。

07年に県科学技術振興奨励賞、昨年は内閣府の第2回宇宙開発利用大賞国土交通大臣賞に輝いている。今回の表彰式は、9月8日に総理大臣官邸で行われた。

清水教授は「協力者や研究室の学生たちのサポートが不可欠で、共に受賞した感がある。県内の現場で育てられた山口発の技術が、国や公的機関に認められ、多くの場所で役立っているのは、研究者としての喜び」と語る。大学の宇宙技術活用の進展に弾みがつくことも期待。現在、衛星合成開口レーダー(SAR)を使った変位監視技術の共同研究も進めており「より広域的なモニター監視技術を開発したい」と意気込む。

カテゴリー:教育・文化2017年9月13日

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