宇部高1年の中村さんが全国ホームプロジェクトコンで特別賞

第34回全国高校生ホームプロジェクトコンクールで、宇部高1年の中村実香子さんが、最優秀賞に次ぐ特別賞に輝いた。脳性まひによる肢体不自由で、全介助が必要な兄(20)の誤嚥(ごえん)を防ごうと「プラス1でハッピーな食卓に│食べやすくおいしい嚥下(えんげ)障がい食」をテーマに研究。調理、食材の工夫、食事用トレーの準備など、実践成果をまとめた。
同コンクールは、全国高等学校家庭クラブ連盟が1975年から開催。今回は1万605人の生徒が取り組み、その中から798点の応募があった。宇部高でも夏休みの家庭科の宿題に。中村さんは、6月に兄が誤嚥性肺炎で入院したのを機に嚥下障害について知り、主な介護者である母親の負担を軽くして、兄の食事環境を整えることを目指した。
兄の食事は刻み食だが、かみ砕くのが難しく、丸のみに近い状態。母親との意見交換で、画一的になりやすい市販のとろみ剤や介護食の使用をできるだけ控え、体重減少と床擦れを防ぐため、栄養価を高くする方針を固めた。
実践では、家族の献立にひと手間加え▽肉じゃがをつぶす▽豚丼の肉を焼かず、片栗粉を付けてゆで、細かく切る▽穴子飯の錦糸卵の代わりに温泉卵を使う│などを工夫。とろみ剤の代用食材として、豆腐やアボカド、カッテージチーズも活用した。摂取カロリーが高くなるよう、薬はバームクーヘンやプリンと一緒に服用。食事に必要なものをそろえて置くトレーも用意した。
兄は「おいしい」と意思表示。母親は意識して食材を選び、食事の準備も手早くできるようになった。中村さんは「トレーはチェックリストとしても役立った。研究実践を通し、食は家庭生活の中心であることを実感し、家族が一つの食卓を囲む喜びも感じた」と振り返る。
指導した杉山直子先生は「きちんと自分で課題に取り組んだ点が評価された。クラスでの発表も立派で、聴いた他の生徒たちも感動していた」と話す。
全国入賞について中村さんは「本当にびっくりした。今回、初めて兄の障害と正面から向き合い、家族として役立ちたいと思った。母親がすごく喜んでくれた」と笑顔で語った。

カテゴリー:教育・文化2013年12月27日

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