ビエンナーレ開幕、大賞は冨長さんの「Our Love」

第25回UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)は29日、常盤公園野外彫刻展示場で開幕した。前日の選考委員会で大賞(宇部市長賞)に選ばれた冨長敦也さん(51)=大阪府豊中市=の「Our Love(アワ ラブ)」など個性豊かな実物制作指定作品18点が「新たなスタート 世界一ビエンナーレは、国内最大級の野外彫刻の国際公募展。1961年から隔年方式で行われている。25回展は、36カ国から308点が出された昨年の応募作品展での1次審査を通過し、実物制作指定作品となった18点を同展示場、入選模型作品40点をときわミュージアム本館に展示している。
オープニングイベントの子供たちによるダンスパフォーマンス「彫刻×キッズダンス」に続く開会式では、久保田后子市長が「ビエンナーレは前回展で50周年を迎え、新たなスタートを切り、これまで以上に総合アートとして盛り上げていこうと、さまざまな取り組みを行っている。彫刻制作には、哲学であったり、まちづくりであったり、作家のそれぞれの思いがあるので、説明にも耳を傾けて作品を楽しんでほしい」とあいさつ。来賓の河村建夫衆院議員、林芳正農林水産大臣が祝辞を述べた。この後、関係者とダンスを披露した子供らが一緒に、リボンオープン。ゲートに付けられたリボンを引き、彫刻展のスタートを祝った。
大賞の冨長さんは大阪市生まれ。86年に金沢美術工芸大大学院美術工芸研究科絵画彫刻専攻を修了し、活動を開始。イタリアに滞在した97年以降、原始的な手法で石を彫る制作を行っており、主に京都府亀岡市のアトリエを拠点に作家活動を展開している。
「アワ ラブ」は、三つの石を使った作品。石は、イタリア、イラン、旧ユーゴスラビア産のトラバーチンで、総重量は7・3㌧。石に宿るエネルギーをダイナミックに捉え、古くから果実や聖杯に起源を持つハートを表現している。
出品に当たり「LOVE STONEプロジェクト」と題したワークショップを8月に同展示場と学びの森くすのきで実施。石を磨く仕上げ段階の作業を市民と一緒に行い、交流を深めた。
冨長さんは「素晴らしい作品と一緒に置いてもらうことだけで光栄で、大賞を受賞することができ驚いている。共に研磨をしてもらった市民に感謝したい。今後、賞に恥じないよう責務を果たしていきたい」と感想を語った。
大賞と宇部興産賞は、作品買い上げ賞として、彫刻展終了後、市内に設置される予定。来場者の投票により決まる「緑と花と彫刻の博物館賞」は、同展示場会場で10月20日まで投票を受け付けており、11月3日の宇部まつりで発表と表彰式を行う。
28日の選考委員会では、世田谷美術館館長の酒井忠康さんを委員長に、9人が審査。ときわミュージアム本館で審査方法を協議し、同展示場で実物作品を確認。投票・協議で大賞、宇部興産賞など8賞を決めた。
ホテル河長に会場を移して行われた表彰式では、プレゼンターが各賞を発表し、作家に目録を手渡した。席上、酒井委員長は「彫刻を介してのまちづくりが、宇部の彫刻展の起こりだと思う。そのクオリティー、価値は受賞者が支えている面もあるので、賞を取られた皆さんは努力して、いい仕事をしてほしい」とエールを送った。のUBEビエンナーレに」をスローガンに歩み出した展示会場を彩り、訪れた人たちを楽しませている。会期は11月24日まで。

 

カテゴリー:教育・文化2013年9月30日

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