厚狭の事業所が「倍音スピーカー」を開発

厚狭鴨庄にあるフォーエバーミュージック研究所の桐原慎治代表がこのほど、バイオリンの構造を応用して臨場感あふれる音を再現する「倍音スピーカー」を開発した。豊かな音色を多くの人に楽しんでもらおうと、山口銀行厚狭支店に装置を置き、クラシック音楽などを流している。21日まで。

桐原代表が着目したのは、耳で聞こえる周波数の2倍から十数倍を出すバイオリンの音の厚み。デジタル化が進み、聞こえない周波数をカットした圧縮音源が主流となる中で、広がりを感じさせるこの「倍音」の再生に取り組んだ。

12年前には弦楽器をスピーカーに見立てて、音源から振動を復元させる装置の開発に成功。今回はその技術を活用し、楽器ではなくボックス型のスピーカーを製作した。マホガニーなど堅い木材を組み合わせた箱の内部に2枚の振動板を設け、音を内部で共鳴させることで、録音段階でカットされた倍音を再生させた。

倍音スピーカーは、楽器の品質などに左右されない均質な音を提供できるという。一般的なスピーカーは、コーンの往復運動で前後にしか音が出せないが、倍音スピーカーは全方向に音を響かせることが可能。デジタルと違い、耳に聞こえない周波数の音も出ており、限りなく生演奏に近い音を再現した。

厚狭支店ロビーには、コントラバスを中心に両側に新開発のバイオリン、チェロを模した倍音スピーカーを設置。それぞれ異なる高さの音に対応して共鳴した〝三重奏〟が訪れた人を楽しませている。

桐原代表は「古い音源を生演奏の状態で聴きたいという思いから取り組んできた。蓄音機から発せられるような柔らかな音色が特徴で、癒やしの効果もある。くつろぎの場所で利用してもらいたいし、製品が地域のいろんな資源とタイアップし特産品にもなれば」と話した。

同支店の西田敬太支店長は「音楽のおかげでロビーが華やかな雰囲気になった。地元発の発明を広く知ってもらえたら」と話した。営業時間は午前9時~午後3時。

カテゴリー:地域,経済,アーカイブ2017年7月19日

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