市ガス事業、速やかに民営化を

tousinn.jpg 宇部市ガス事業検討委員会(委員長・光井一彦宇部商工会議所会頭、9人)は15日、ガス事業経営の望ましい在り方として「速やかに事業を民営化すべき」という内容を盛り込んだ答申書を久保田后子市長に提出した。

同委員会は、少子高齢化や人口減少、ほかのエネルギー間との競争激化などで厳しい公営ガス事業について、民営化や業務委託を含めた将来像を探るため、昨年5月に市が立ち上げ、学識経験者や市民代表らが、事業説明、施設見学などを踏まえ、今後の方向性を議論してきた。
行財政改革の推進、経済社会情勢の変化といった大きなうねりの中で、今後も公営で事業を続けるのは困難との結論に至ったという。
民営化の条件として▽経営主体はガス事業の公益性に十分な理解を持つ▽確固たる経営基盤があり、事業を継続する上で十分な執行能力がある▽技術力と、安定供給、保安確保への信頼性▽進展する自由化に十分対処できる▽多様なサービスを提供できる▽地域経済・社会の活性化に資する企業理念を挙げた。
手法は、市が継続関与せず、完全移転型の事業譲渡方式を提案。譲渡先は経済合理性、社会適合性、環境適合性があり、経営基盤や理念を持つガス事業体とした。透明性と競争性を確保するための公募方式とし、諸条件を満たすことを前提に、市内に本拠を置く経営体を優先することも一考すべきとしている。
需要家、市民への対応、職員の雇用不安の解消など、民営化に当たっての混乱防止に十分な配慮を求めた。説明や料金水準の適正化、譲渡価格などの留意点も記している。
答申書を手渡した光井委員長は「市民のためのガス事業だが、公共の限界、民間事業の圧迫、市民代表の意見などを踏まえて調整した。久留米市の成功例の視察が大いに参考になった」と話した。久保田市長は「机上の議論、現場視察などを踏まえて熱心に議論いただいた。答申を最大限尊重して進めたい」と答えた。「速やかに」という移行期間については「4月以降、市のスタンスを明らかにしたい」とした。
今後は民営化に向けての基本方針、譲渡計画などをつくることになる。
市のガス事業は1932年にスタート。2006年度には環境に優しい天然ガスを導入した。供給戸数は2010年度末見込みで約1万3800戸(メーター取り付け戸数)。天然ガスへの転換と利用減少により、5年連続で赤字経営となっている。
ガス事業者は全国で210社程度あり、このうち30社が公営。多い時には70社近くあったが、民営化、合併に伴う統合・廃止などで減少。中国地区では、宇部と松江が公営で展開している。松江も民営化を検討しているが、国からの借入額が大きく、足踏み状態だという。

カテゴリー:行政2010年3月15日

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